コメ輸出、笑われた挑戦の今
株式会社神明|兵庫県神戸市

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輸出の概要
輸出に取り組む企業 トップインタビュー 
―― 日本産米の輸出は、価格差などの問題があり難しいと言われています。
(藤尾)
ええ。当社も最初は、平成20年度からオーストラリアを相手にわずか20~30tから始めました。輸出当初は、誰にも見向きされず、業界内で「妙なことを始めた」と言われましたね(笑)
――それが、現在では、日本企業のなかで米輸出量トップを誇っています。
(藤尾)
追い風になったのは、日本食ブームですね。日本産米の輸出先の認知度が高まり、29年度には香港、豪州、米国、中国を中心に、年間3,000t超まで輸出を拡大することができました。
―― 輸出量トップに至るまでのPR方法についておうかがいしたいのですが、神明さんといえば、「PRが上手」というか、最近でも話題のゲーム「天穂のサクナヒメ」とコラボするなど、常に新しい仕掛けに挑戦されている印象があります。輸出にあたっては、なにか特別なPRをなされたんですか?
(藤尾)
なにか特別なPRというよりは、現地に密着したPRを心がけましたね。当初、日本産米は、認知度不足でした。そこで香港フードエキスポや日本の食品輸出エキスポなど国内外の展示・商談会に出展するとともに、海外で試食会を開催してPRを実施しました。
―― 現地での地道な情報収集が大きかったと。
(藤尾)
そうですね。あとは、中国向けの対応が大きなポイントでした。 中国の米消費量は1.5億tと日本の20倍。世界の30%を占めていますから。
―― 桁違いのマーケット規模です。
(藤尾)
ただ、中国へ精米の輸出を行うには、中国側が指定した精米工場で精米処理をするなどの厳しい条件が課せられています。そのため、平成30年5月、グループの精米工場((株)神明きっちん阪神工場)が、中国政府の認可を受け、同7月から、中国向けの日本産米の輸出を本格化し、富裕層向けに販売しています。
―― コロナ禍が米輸出に与える影響については?
(藤尾)
米は、コロナ禍の中でも、比較的、光明が見えている品目の一つです。香港では、家庭用需要が増大し、また前年を上回るほどではありませんが、アジア圏への輸出量は回復傾向です。今後も、日本産米のおいしさを伝え消費拡大につなげたいです。
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