神戸市北区で、大玉トマトとミニトマトの施設栽培をされている、田中農園の田中大輔さんにお話しを伺いました。
-農業を始めたきっかけは?-
大阪府出身ですが、実家では米や野菜を自給しており、小さい頃から農業が身近で、大学は農学部に進学しました。一度は農業とは無縁の会社に就職し、岡山で数年サラリーマンをしていたのですが、農業をしたいという気持ちが強くなり、いつか、ではなく、身軽な今だ!と思い立ちました。
各地の就農フェアを訪れ、岐阜で半年ほどトマト栽培の研修を受けた頃、大学の研究室の先輩が神戸市でトマトの施設栽培をしていることを知り、そこで働きながら学ぶことに。農地を見つけるのが課題でしたが、先輩の農園近くで農地が確保できました。このため、先輩から施設整備や栽培管理のアドバイスをもらいながら、1年半程で独立することができました。
-どのような農業をされていますか?-
温度や湿度を管理したハウスに土壌に近いヤシ殻の培地を整備し、井戸水を使って栽培しています。水管理は自動制御ではあるのですが、先日も晴れているのに雨とシステムが判断するので、確かめに行ったらセンサーに鳥のフンが着いて誤作動を起こしていたことも(笑)。自宅に帰ってもPCでモニタリングし、常にこまめな管理をしています。ちょっとした天気や潅水の具合で出来が違うので、独立3年目ですが、日々勉強し続けています。
-今の思いと今後の展望を聞かせてください-
生産したトマトは、先輩農園を通じて市場やスーパーに出荷されるほか、直売所(農野花、パスカル三田フラワー店)に出荷しています。ミニトマトは自分で選んだ品種ですが、皮が薄くて酸味がなく甘いので直売所で人気です。 はじめは何を作るのかも決めず、手探りで就農を検討し始めたのですが、恩師や先輩を始め、自治体のいろんな支援を受けることができ、思いが実現して本当に幸運だったと思います。 今後は、トマトの収量を安定させることはもちろん、他の野菜作りにも挑戦したいと思っています。
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