~データ分析でより良い生産現場を目指します~
加古郡播磨町で自社開発の水耕栽培施設を用いて葉物野菜を生産する「兵神ファーム」を訪問し、お話を伺いました。

J-GAP指導員資格・農福連携技術指導者
認定を受けている栽培担当の中井さん
農業に参入したきっかけは?
会社として、地域貢献・社会貢献を行いたいと考えていたところ輸入食品で食の安全を脅かすような事件が起こり、日本の食のために何ができるかと考えていたところ、当時の播磨町長から耕作放棄地の状況を知らされ、何とかしたいとの思いから露地栽培を始めました。
その後、水耕栽培設備で葉物野菜の本格的な生産や水田での米づくりにも着手する事になりました。

夏の暑さでも葉先が褐色になることなく青々と
成長しています
どのような農業ですか?
現在は水稲栽培75アールとハウス8棟20アールで水耕栽培を行っています。
水耕栽培ではベビーリーフ・サンチュなどの葉物野菜を生産し、農作業は、社員1名・パート2名・障がい者雇用1名の4名で行っています。
生産物はスーパーの直売所コーナーをはじめ、カット野菜の加工業者や飲食店向けへ出荷しているほか、学校給食にも利用されています。
設備は色々と試行錯誤を行い、故障やメンテナンス作業を軽減するためシンプルな設計としています。
水耕栽培の養液は、夏は冷却し冬は加温する事により、ハウス内の温度調節を行うことなく効率よく栽培しています。
現在ではJ-GAPの認証を得て日々の作業のルール化・マニュアル化が容易となりました。
栽培設備などのデータを蓄積・分析し、季節・気候・地域性などにあう作物や、肥料成分の検討を行い、栽培するべき品目を決定しています。このため、夏場にも品質の良い葉物野菜をお客様に提供することができ喜ばれています。
また、あらゆるデータを集積・分析することで栽培体系を確立し、障がいのある方も作業しやすい工程や設備になるよう改良を行っています。
J-GAP認証書
今後の展望は?
データを活用し、更なる改善点を見つけ、改良を施すなど効率的な生産を行い、前年の売り上げを超える事を目標とし、実現していきたい。
また、農業を通じて、今以上の地域貢献・社会貢献を目指したい。
お問合せ先
近畿農政局兵庫県拠点
代表:078-331-9941
ダイヤルイン:078-331-5924