太陽の下で障害者が生き生きと農作業、農福連携と有機農業がリンクする!!
特定非営利活動法人 障害・高齢者就労支援センター LINK'S 理事長 熊本 眞知子さん(亀岡市)
京都府亀岡市で、農福連携と有機農業の取組を行っている特定非営利活動法人 障害・高齢者就労支援センター LINK'S(以下「リンクス」という。)を訪問し、理事長の熊本 眞知子(くまもと まちこ)さんにお話を伺いました。(取材:2023年8月)

リンクスの理事長の熊本さん
農福連携に取り組んだ経緯等について
2014年にリンクスを立ち上げ、2015年から亀岡市で活動。2016年に就労継続支援A型事業所の認可を受けて障害者雇用を開始。2017年に合同会社LINK'Sを設立して、農地所有適格法人として農業に本格参入しました。
農福連携に取り組んだのは、亀岡市が農業に適した土地であったこと、障害者が農作業に従事することで、適度な疲労感と達成感が得られることで生活リズムが良くなるとの思いからです。

亀岡市の有機米プロジェクトの圃場
農福連携の中で有機農業等にも取り組んでいる
リンクスでは、ブルーベリー、万願寺とうがらしや賀茂なすなどの京野菜、キクラゲ、シイタケの生産・販売のほか、今年から亀岡市の有機米プロジェクトに参加して、無農薬・無化学肥料による米の生産を開始しています。
特に、菌床キクラゲ・菌床シイタケは有機JASの認証を受けており、使用後の菌床を堆肥にして畑の土づくりに利用するほか、近隣の農業者にも提供して地域ぐるみでのSDGsな取組を進めています。
このような取組は、「安全な食物を子供たちに食べさせたい」という思いから行っていると言われていました。
ほかには、神戸大学大学院と連携してクーガ芋(沖縄で栽培されている山芋の一種)の試験栽培、地域と連携した観光農園(コスモス園)の運営も行っています。

有機JAS認証を受けた菌床シイタケ

障害者と支援者が一緒に畑を耕作
多種多様な農作業等で生きがいを見出す!
リンクスでは、障害者と支援者が一緒に農作業等を行っています。障害者が多種多様な農作業等に従事することで、「障害者一人一人が社会になくてはならない大事な存在であることを自覚してもらい、生きがいを持って仕事をしてほしい!」と言われていました。
また、農福連携と併せてアパレル輸出事業や職業訓練受託事業等を行っており、障害者の特性に応じた対応を行うことで、一般就労に結び付いているとのことでした。
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