栽培技術を磨いて品質と味の良いいちご「古都華(ことか)」を届けたい ~雇用就農を経て独立就農 松尾農園~
橿原市でいちごの高設栽培に取り組む松尾匡章さんは、奈良県立なら食と農の魅力創造国際大学校(以下「NAFIC」という。)で農業の基礎を学び、いちご農家での雇用就農を経て令和4年に独立就農しました。
在学中のインターンシップ実践実習では、明日香村のいちご農家で生産技術の奥深さや産地の協力体制などを学び、卒業後は奈良市のいちご農家に雇用就農して3年間の経験を積みました。お世話になった方々はいずれもNAFICの前身「奈良県立農業大学校」の卒業生で、松尾さんの就農をサポートしてくれています。
松尾さんは、「将来は規模拡大、販路開拓、6次産業化にも取り組みたいと考えているが、まずは栽培の基礎をしっかりと築き、消費者のみなさんに喜んでもらえるような品質と味の良いいちごを栽培することに専念したい」と将来への抱負を語られました。
(取材・撮影:令和6年2月)

松尾農園代表の松尾匡章さん
【経験が今の経営に活きている】
「在学中のインターンシップ実践実習や雇用就農時の経験が、今の経営に活かされている。先輩方から多くを学び、栽培技術だけでなく人とのつながりの大切さを実感している」と語る松尾さん。

ハウス内のいちご
【早朝から始まる収穫作業】
収穫作業は早朝6時から始まります。

手入れの行き届いたハウス内の様子
【先輩からの学びを経営につなげている】
NAFIC在学中から先輩方とのつながりができたことで、独立時のハウス整備や初めての苗の植え付けなどのサポートを受けることができ、今の栽培管理や経営につながっているとのことです。

粒の大きな2番果
【昨シーズンの経験を活かして】
昨シーズンは収穫始めが遅くなりましたが、その経験を活かして、今シーズンは収穫時期を早めることができたそうです。
現在収穫している2番果(※)は大粒で、一口では食べきれない大きさです。
(※)最初に咲いた花から採れるいちごを1番果、1番果が終わり、2期目の花から採れるいちごを2番果といいます。

【収穫した「古都華」】
真っ赤に色づいたいちごは、奈良県の育成品種「古都華」です。

【一粒ずつ丁寧に行うパック詰め】
サイズ別・用途別にパック詰めし、主にJAに出荷しています。
いちごは、ハウスに併設された直売所で購入することができます。

パック詰めされた6Lサイズの「古都華」

【支えとなる家族の協力】
家族も独立就農を支えてくれています。時間のかかるパック詰め作業は、家族の協力で午前中に終了し、出荷の準備を整えます。

【ハウスに併設された作業場と直売所】
ハウスに併設された作業所と直売所はオレンジ色が目印で、おしゃれな外観の塗装やロゴはホームメイドだそうです。

【お問い合わせ】
松尾農園 橿原市西新堂84
TEL 080-1506-7075
お問合せ先
奈良県拠点
電話:0742-32-1870