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近畿農政局

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太陽の恵みと柿本来の力を生かした栽培で樹上完熟の柿を届ける ~西吉野 柿と梨の平井農園(五條市)~

平井農園は、全国有数の柿の産地である奈良県五條市で柿や梨などの果樹を栽培しています。元気な土づくりや草生栽培、農薬の使用を減らすなど環境に配慮したこだわりの栽培方法で柿づくりに取り組んでいます。また、大切に育ててきた園地を次の世代に引き継ぐために、第三者継承の準備も進めています。
園主の平井満男さんは、近年の気候の変化が柿の生育にどのような影響があるのかを気にしつつ、「自然豊かな西吉野で太陽の恵みを受け、柿本来のもつ力を活かした柿づくりに取り組んでいる。これからも樹上完熟で品質のよい大玉の柿を生産し、より多くのみなさんに喜んでもらいたい。」と抱負を語られました。

(取材・撮影:令和6年11月)

1平井さん夫婦平井農園  園主の平井満男さん(左)と平井クミさん(右)



柿

【葉の枚数も美味しさにつながる】

1個の果実に対して必要な葉の枚数があるそうで、平井農園ではこの「葉果比(ようかひ)」を守って葉が光合成を十分に行える環境を作っています。


柿2

【園地の様子】

「私たちは、柿自らが持っている力を引き出せるように手助けしているだけ。肥料はサプリメントと考え、園地の状況を見ながら土壌に必要な栄養を補っている。」と満男さん。


収穫作業の様子

【収穫作業の様子】

樹上で完熟した柿を収穫するため、色づき加減を見分けて収穫作業をしています。
従業員でチームリーダーの吉岡さんは、将来、平井農園を引き継ぐ予定です。


収穫された富有柿

【収穫された富有柿】

収獲された柿は、どれも大玉で糖度は平均18度以上あるそうです。


朝夕の冷え込みで美味しい柿になる

【朝夕の冷え込みで美味しい柿になる】

収獲した柿は一つずつ丁寧に仕分け作業を行います。
「柿は、1日の温度差があると甘みが増す。今年はなかなか気温が下がらず色づきも進まなかったが、やっと朝晩が冷え込むようになり、例年どおりの甘い柿が収穫できるようになった。」と満男さん。


仕分けされた富有柿

【仕分けされた富有柿】

JA出荷のほか、直接消費者へ販売しています。
贈答用のプレミアム商品から家庭用までを揃え、「毎年、平井農園の柿を楽しみに待ってくれている。みなさんから届く声は柿づくりの励みにもなるし、経営の参考にもなっている。」とクミさん。




平井農園の皆さん

【平井農園の皆さん】

取材当日は、5名で収穫作業を行っていました。繁忙期には、10名ほどで作業を行います。
左からチームリーダーの吉岡さん、従業員の水原さん、アルバイトの小峠さん、園主の平井満男さん、クミさん。
水原さんと小峠さんは独立就農を目標に日々作業に励んでいます。


柿畑



【棚栽培で作業を効率化】

以前、梨を棚栽培していた園地では、その棚を活用した栽培を行っています。「棚栽培は、作業の効率化と省力化ができ、棚に沿って枝を伸ばすことで葉に太陽の光がしっかりと届き、美味しい柿ができる。」とクミさんは棚栽培の良さを語られました。




【今年は、輸出にもチャレンジしています】

平井クミさんは、農林水産省が推進する農業女子プロジェクト(※1)のメンバーで、オンラインを通じて様々なセミナーやモニターに参加し、全国各地の農業女子とつながることを楽しみながら活動しています。今年は「GFP×農業女子PJ  輸出伴走支援プログラム(※2)」に参加して、ドバイ・シンガポールへの輸出にもチャレンジしています。


(※1)農業女子プロジェクト
「農業女子プロジェクト」は、女性農業者が日々の生活や仕事、自然との関わりの中で培った知恵を様々な企業の技術・ノウハウ・アイデアなどと結びつけ新たな商品やサービス、情報を創造し、社会に広く発信し、農業で活躍する女性の姿を多くの皆さまに知っていただくための取組です。
   https://nougyoujoshi.maff.go.jp/

(※2) GFP×農業女子PJ 輸出伴走支援プログラム
「輸出を学びたい」というニーズから、GFPによる輸出伴走支援を受けながら農業女子メンバーが実践的な輸出知識の習得・ネットワーキングの構築を図り実際に輸出を行うための取組です。
https://www.maff.go.jp/j/press/yusyutu_kokusai/s_keisei/241015.html

【お問合せ先】

  西吉野  柿と梨の平井農園
      https://www.hirai-farm.com/

お問合せ先

奈良県拠点

電話:0742-32-1870