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近畿農政局

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「大消費地大阪で陸上養殖に取り組む!」~ 株式会社 陸水 ~

奈須代表取締役
【奈須代表取締役】

大阪府岬町で、トラウトサーモン、トラフグ、ヒラメ、クエの陸上養殖に取り組む株式会社陸水(りくすい)を訪問し、代表取締役奈須悠記(なす ゆうき)さんにお話を伺いました。
奈須さんは大学の水産学部でまぐろの養殖を学び、大手水産会社で養殖の現場を経験された後、令和3年5月に会社を設立されました。同社のトラウトサーモン(商品名:美咲サーモン)及びトラフグ(商品名:大阪岬トラフグ)は「大阪産(もん)」(注)に認定されています。
(令和4年11月)




とらふぐの水槽

【トラフグの水槽】

大阪で陸上養殖に取り組む理由

海面養殖の場合、台風や赤潮の被害や、時化(しけ)の時に給餌できなかったり、病気のリスクもあるが、陸上養殖の場合は、それらの影響が無く、魚を管理しやすく安定供給が可能。また、大消費地に近い場所で養殖を行うことで、輸送費が削減でき、鮮度の高い魚をリーズナブルな価格で提供できることから、大阪で陸上養殖を始められました。


紫外線殺菌装置

【紫外線殺菌装置】

生産の特徴

養殖に使う水は、地下の海水をくみ上げ、紫外線殺菌処理し、それをかけ流すことで、病気や寄生虫の侵入を遮断しています。
岬町の地下の海水は不純物が少なく透明度が高いため、光をよく通すことから紫外線殺菌効果が高く、かつ、かけ流し方式なので、抗生物質を使用しなくても、これまで病気が発生したことはないそうです。


ポリプロピレンの水槽

【水槽の素材はポリプロピレン】

魚の餌は全て配合飼料を使用し、生魚を餌に使わず、すべて人工種苗なので、アニサキスによる食中毒の心配が無く、天然資源の保護にも寄与しています。また、水槽には再生可能な素材「ポリプロピレン」を使用することにより、設備を交換しても産業廃棄物を出さないようにするなど、環境に配慮した取り組みをされています。


とらふぐ

【出荷を待つトラフグ】

今後の展望

生産規模を拡大し、将来的にはアジア圏にサーモンを輸出したい。
また、2025年の大阪・関西万博において自社商品をPRし、国内だけでなく海外にも陸上養殖で育てた大阪産(もん)の魚を知ってもらいたいと奈須さんは抱負を語られました。



(注)大阪産(もん)とは
    大阪府域で栽培・生産される農産物、畜産物、林産物、水産物と、それらを原材料として使用した加工品のことです。

*株式会社陸水HP
    https://www.rikusui.com/



お問合せ先

大阪府拠点

TEL番号:06-6941-9062
FAX番号:06-6943-9699