「美味しい野菜は土作りから」~ 泉州岸和田 南農園 ~

大阪府岸和田市で水なすとにんじんを栽培する「泉州岸和田 南農園」の代表 南 孝信(みなみ たかのぶ)さんにお話を伺いました。
(令和6年6月)

【水なすハウス】
就農の経緯
就農前、会社勤めをしていましたが作業中に怪我をしたのをきっかけに転職を考えるようになり、大阪府が実施するアグリ系人材育成コース研修で1年間、農業大学校で2年間学んだ後、岸和田市の先輩農家で実践的な栽培技術を教わり、平成27年に新規就農し、水なすの栽培を始めました。水なすを選んだ理由は、実家が非農家で農地を借りて小規模で露地栽培を始めるのなら、水なすしかないと先輩農家のアドバイスがあったからです。岸和田市は古くから水なすの栽培が盛んで当たり前のようにあるものだと思っていましたが、自ら栽培するようになり、他の地域にはない価値のあるものだということに気づきました。

【作業の様子】
営農・経営の特徴
野菜が持つ生命力を活かしたいので、化学農薬・肥料は極力使用しないようにし、堆肥や緑肥で土づくりをしています。堆肥は色々と試した結果、今は熊本県産を使用しています。近隣の水なす農家の方が和歌山県産の堆肥を使用していると聞いたので試してみたいと思っています。緑肥はさとうきびのしぼりかすを使用したこともありますが、今はソルゴーを栽培し、すき込んでいます。当園の取組をみていた近隣農家の方がソルゴーに興味を持たれて栽培を始めました。美味しい野菜をつくるには、独学だけではうまくいかないこともあるので、先輩や仲間達から学びながら日々試行錯誤を重ねています。

【艶やかに育った水なす】
今後の目標及び将来展望
現在、当園では主に夏場は水なす(ハウス13棟(34a)、露地10a)、冬場はにんじん(露地1ha)を栽培しています。昨年から正社員を雇用し始めたので、冬場のハウス作業を増やしたいと思い、いちごのハウス栽培を始める準備をしています。水なすといちごのハウスにAI自動潅水装置を導入し、スマート農業にも挑戦します。余剰な水や肥料の削減につながり、農作業時間も短縮できます。品質向上や収量増加も目指したいです。従業員が独立就農を希望しているので、当園で就農に必要な技術等を身につけてもらえればと思っています。
お問合せ先
大阪府拠点
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