農福連携で育てる「福バナナ」~障がいのある方とともに、地域農業の新たな可能性に挑戦~

令和8年10月1日(木曜日)、大阪府高槻市の農業法人福福ファームを訪問し、園主松田和也(まつだかずや)さんと、ほめちぎる就労支援就労継続支援B型事業所ユニークアーチの上原真里(うえはらまり)さんに、障がいのある方とともにバナナを育てる「農福連携」の取組みについてお話を伺いました。
自分たちで価値を生み出せる仕事を
農業者の高齢化や後継者不足により、地域では耕作されなくなる農地が増える一方、福祉の現場では、障がいのある方がやりがいを感じながら取り組める仕事をどのように生み出していくかという課題があります。
そこで、障がい者の就労支援に取り組むユニークアーチと、バナナ栽培に取り組む福福ファームが連携し、農業と福祉をつなぐ農福連携の取組を進めています。

バナナ栽培を通じて生まれる仕事とやりがい
福福ファームでのバナナ栽培では、ユニークアーチの就労支援を利用する方々が、水やりや肥料やり、剪定、除草などの作業に携わっています。収穫後の箱詰めも大切な仕事の一つです。
一方、高所で行う作業などは福福ファームのスタッフが担い、安全面や一人ひとりの特性に配慮しながら作業を分担しています。
日々の作業を続ける中で、施設の利用者からはバナナが成長していく姿を楽しみにする様子も見られます。自ら手をかけた作物が育ち、実をつけ、商品になっていく過程を実感できることが、仕事へのやりがいにもつながっています。

「福バナナ」から広がる新たな価値
大切に育てられたバナナは、「福バナナ」という名前で販売されています。福バナナの「福」には、福祉の「福」と、幸せを意味する「福」の二つの思いが込められています。また、バナナを手に取った人にほっこりと幸せな気持ちになってもらいたいという願いが込められています。
収穫された福バナナは追熟された後、直接販売のほか、高槻市内の一部スーパーで販売されています。


農福連携から、地域農業の未来へ
現在はバナナの品質や収量を安定させ、農業として持続可能な事業にしていくことを目指し、日々、試行錯誤を続けています。また、施設の利用者一人ひとりがより働きやすい環境づくりを進めるとともに、担うことのできる農作業の幅を少しずつ広げていくことも目指しています。さらに、地域の農地を有効活用し、将来的にはバナナ以外の農作物の栽培にも取り組む構想を描いています。
耕作放棄地を再び農地として活用し、そこで新たな仕事ややりがいを生み出す。福福ファームとユニークアーチの取組みは、障がいのある方の働く場づくりと地域農業の活性化を結び付ける農福連携の実践として、一歩ずつ着実に成果を積み重ねています。


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