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近畿農政局

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木のぬくもりとともに作物の安定生産を目指す

  滋賀県長浜市株式会社みつなりのさと

株式会社みつなりのさとは、木製パレットをはじめとした物流資材の製造・販売や木質廃棄物リサイクル、住宅建設資材販売、木質バイオマス等による発電事業などを行うヤマムログループの農園芸部門として設立されました。グループ企業の木材加工・建築技術を活用して木造温室ハウスを建設し、温室の熱源にはグループ企業の廃材等由来の木質チップを燃やすバイオマスボイラーを利用することでCO2ネットゼロに向けた環境に配慮した農業を実践されています。

現在、同社ではハウス内でのマンゴーの栽培に加え、いちごの栽培や露地での黒ニンニク用のニンニク栽培も行われています。

代表の山室さん、エネルギー事業部長の清水さんと農園芸部門担当の渡邉さんに日々の作業の大変さやグリーンな生産に結び付く取組についてお聞きしました。



写真左から農園芸部門担当の渡邉さん、山室代表、エネルギー部門の清水部長



農園芸部門のはじまり

「雪の降る長浜でもマンゴーを作りたい」との山室代表の想いを形にするため、総務省の地域経済循環創造事業を活用して、長浜市石田町に木造温室3棟と木質バイオマスボイラーを設置し事業を開始しました。

 

 



木造温室ハウス 

主に滋賀県産材を活用したハウス内は室温が緩やかに変化します。また、地域の田園風景に溶け込んでいました。

 


 
廃材等由来のチップを燃料としたバイオマスボイラー

     
   

木質バイオマスボイラー(熱循環システム)

1 廃材等由来のチップを燃やす
2 ボイラーでお湯を沸かす
3 温水を貯湯タンク・配管を通し温室に流す
4 配管の熱をファンで温室に送る



左:木質チップの送込コンベア  右:木質チップ取込口
 



作業のたいへんさ  「甘ーく美味しいマンゴー」に!!

2棟のハウス内で10月~4月にボイラーで加温し、100本のマンゴーを栽培していますが、加温を始めるタイミングやハウス内の温度を保つための調整が大変難しく、木質チップが詰まることもありボイラー稼働時期は目が離せません。 県内の栽培事例が少ないため、他府県の栽培仲間や栽培研究会と情報交換をしながら作業を進めています。年によって収穫量にばらつきがありますが、「甘ーく美味しい」マンゴーの安定生産をめざしています。



   苗を健康な状態に保つことができるボックス栽培による根域制限栽培で確実な施肥管理や微妙な水分量をコントロール

 
  
     

マンゴーは、1年に1度、7月から8月にかけての約1ヶ月の間に収穫(みつなりのさと提供写真)

 


地域との交流の場  みつなりのさと直売所

収穫したマンゴーなどは、地元スーパーや飲食店で販売を行っているほか、直売所での販売やグループ内のスイーツ店で販売するケーキ等を彩っています。

今年からは、収穫体験「いちご狩り」を行っており、消費者の方々との交流の場となっています。また、ポニーや鶏も飼育しており、地域の方々の憩いの場にもなっています。

木とともに、持続可能な自然と産業との共存を目指すグループの一端を担う「みつなりのさと」の今後の展開が期待されます。

みつなりのさと | 自然豊かな環境で育つ農園みつなりのさと (mitsunarinosato.com)
 



お問合せ先

滋賀県拠点 地方参事官室
TEL:077-522-4261