このページの本文へ移動

近畿農政局

メニュー

若手農業者の斬新なアイデアで広がるストーリー

  滋賀県甲賀市|株式会社ROPPO 

甲賀市水口町の「株式会社ROPPO(ロッポ)」は、20代の青年6人が2020年に設立したトマトを生産販売する会社です。親会社である農業法人「有限会社シオールファーム」の若手社員6人が、最新技術を用いて新たに自分達だけで経営を始めました。
滋賀県拠点では今回その取組についてお話を伺いました。


ハウスでの6人
「ROPPO」は、「6人で1歩ずつ」の想いを込めて名付けられました。(写真:(株)ROPPO提供)


     色づくトマトの房

中玉品種のトマトをミニサイズで育て、さらに味を凝縮

最新技術を採用し、甘く味の濃いトマトを生産

(株)ROPPOでは、特殊シートで生育をコントロールすることによりトマト本来の甘味を凝縮することができるアイメック農法を採用し、甘くておやつにもなるようなおいしいトマトを生産しています。

ハウス内
国と県の事業(※)を活用し、整備されたハウス
ハウス内に巣箱
手前の箱は巣箱。蜂が受粉に忙しく飛び回っています。


ハウス内ではセンサーカメラがトマトの葉を観察し、プログラミングされた値になる
と自動で養液がシートに流れる仕組みで、必要最小限の養分しか与えない制御システムによ食味・香り・糖度・栄養価を極限まで引き上げます。
社員は親会社での就労時間以外を活用して自分たちのトマトの経営をすることになっていますが、この制御システムにより、スキマ時間で、吊り下げ誘因、芽かき、収穫などの作業を効率的に行うことができています

持続的生産強化対策事業(農林水産省)、水田農業高収益作物導入推進事業(滋賀県)


     トマトを使用したサラダ

隣接するレストランではみずみずしい採れたてを味わうことができます。


収穫されたトマトは、
ハウスに隣接する親会社の直売所や直営レストランで提供。そのほか近隣の直売所だけでなく、首都圏のファーマーズマーケットでも販売されています。



     代表の今井大智さん

代表の今井大智さん
(写真:(株)ROPPO提供)

トマトに新たなストーリーを

「アイメック農法で育てたトマトに、甘いこと以外にもストーリーを持たせたい、との思いから、地元の小学校へのサプライズプレゼントを始めることにしました。」と話すのは、代表の今井大智さん。

「今年から1年生全員に傘を寄付をする予定ですが、長く支援を継続させたいと思い、寄付額を明示したトマトパックを1日6パック限定で販売し始めたところ、寄付なしのパックより早く売れていくんです。消費者の方にとっては、自分が商品を買ったことがある会社が寄付をしていることを知るよりも、自分の寄付額がわかるほうが、より『寄付をする』という体験をした気持ちになるようです。私たちと一緒に『寄付』を楽しんでくださっているのかもしれません。」


     傘をプレゼントされた小学生

傘をプレゼントされた小学生とメンバー
(写真:(株)ROPPO提供)


先行配布でROPPOのロゴ入りの傘をもらったお子さんが、興味を持って家族とトマトの見学に来てくれたこともあるそうです。

「子どもたちに農業を知ってもらうことにも繋がっていると思いました。沢山の人に僕たちのトマトに興味を持ってもらうには、寄付や傘が入口でもいいんです。来年はポンチョ、再来年はランドセルなど、僕たちも子どもたちと一緒にわくわくしながら考えています。」


     陳列されたトマトパック

店頭でシールの色が違うものがあります。
中身は同じで、「
アレ?」と足を止めてくれる人を期待しています!


斬新なアイデアと遊び心をもって経営に取り組み、商品や会社の認知度を高めるために日々創意工夫をされていて、これからの新たな展開が期待されます  

お問合せ先

滋賀県拠点 地方参事官室
TEL:077-522-4261