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近畿農政局

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ソフトクリームコンポストから地域循環サイクルを

滋賀県多賀町|日世株式会社びわ湖工場

ソフトクリームの原料や資材の製造・販売を行っている日世株式会社びわ湖工場を訪問し、食品廃棄物の削減と資材循環の取組についてお話を伺いました。
びわ湖工場では、ソフトクリームの原料などを製造しており、その製造過程の排水処理から出る残渣の肥料化に取り組んでおられます。   

工場とニックンセイチャン

日世株式会社びわ湖工場(日世株式会社提供)
ニックン&セイチャンが玄関でお出迎え

意見交換の様子

意見交換の様子



ソフトクリーム残渣を肥料、農業資材へ

「コンポストで三方よし」の活動を!!!

ソフトクリーム原料の残渣を肥料化する取組は、ある社員の「残渣を有価物とすること」という提言がきっかけになり、その提言が工場の目標となって、現在の活動に繋がったそうです。
これまでは、排水処理から出た残渣は産業廃棄物処理業者に処分を委託して、それを肥料業者が肥料化し農家へ販売されていました。
この取組を会社が自ら行うことで、企業は産業廃棄物排出削減環境負荷低減(二酸化炭素排出量低減)につなげられ、農業者の方はそれを肥料として活用でき、地域の人々にとっても環境にやさしい暮らしに結びついていくという、企業、農業者、地域の人々の3者による「コンポストで三方よし」の活動が実現されることとなりました。

工場内から集まった排水

1.工場内から集まった排水

凝縮中

2.肥料になる部分を凝縮中

凝縮が終わったら、乾燥へ

3.凝縮が終わったら乾燥へ

肥料
4.肥料の完成

排水から肥料化されるまでの工程は工場内で完結されています。


集合写真

お話を伺った、日世株式会社びわ湖工場プレスト生産部のみなさん
左から、伊藤係長、湯浅課長、瀬川主任、村上グループリーダー、西岡課長

廃棄物を有価物に転換するだけでなく、循環型サイクルに!!!

今後の目標は、「地域の中で協力の輪を広げ、食品リサイクル循環を創る!」ことに置かれています。
肥料化の取組を進めていく中で、残渣を利活用するだけでなく、 自らを「SCESocial Corporation Engine)」と名づけ、農業者やNPO法人、大学等をつなげる者として循環農業のサイクルを回していくことを目標とされています。
2022年には、近くの大学のプロジェクト型インターンシップを通じて、工場で造った肥料を活用している農家が生産する規格外野菜を活用して、小松菜ソフトクリームを開発し、地元のスーパーで販売をされています。このような循環サイクルを、小さな地域で持続可能なスキームとしてモデル化し、それを全国へ広め好循環させることも目標とされてます。

目標に向かって、日世株式会社びわ湖工場が地域内循環農業に関わるたくさんのプレーヤーをつなげ機能させる指揮者としての役割を担うことを期待しております。

お問合せ先

滋賀県拠点 地方参事官室
TEL:077-522-4261