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近畿農政局

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日本最古の茶産地で朝宮茶を生産・販売

  滋賀県甲賀市|有限会社茶のみやぐら

甲賀市の信楽町朝宮は、滋賀県と京都府の県境に位置する山間地です。1200年前に最澄が唐より茶の実を持ち帰って伝えたことに始まる日本最古の産地であり、朝宮茶は日本五大銘茶の一つに数えられています。 その朝宮で、茶の生産・販売を行う「茶のみやぐら」の樋口昌直さんにお話を伺いました。
朝宮の茶畑
朝宮茶の茶畑。茶のみやぐらの園地では、煎茶「やぶきた」、抹茶原料となる甜茶「おくみどり」等、数種類の品種を栽培。(※)
 

    朝宮茶

香気と滋味が特色の朝宮茶(※)

生産から販売までを手掛け、朝宮茶の美味しさを伝える

標高400m以上で、四季や昼夜の寒暖差が大きく霧深いこの地域では、茶に寒さのストレスがかかり、じっくりと香りが増すため、味わい深く美味しいお茶が生産されるそうです。
樋口昌晴さんが始めた茶栽培を息子の昌直さんが継承され、現在はご家族を中心に栽培、製茶、販売まで一貫経営をされています。

加工直売店 ロールケーキ 店内
加工直売所                                               自家製のロールケーキ (※)                     店内では製茶したての茶葉を販売

平成23年には、国の六次産業化・地産地消法の「総合化事業計画」の認定を受け、加工施設を整備。直売店で茶葉のほか、自社で製造の茶を使ったスイーツも販売していて人気です。



    有機茶と茶器

農薬・化学肥料・化学的資材を使用しない有機栽培のお茶(※) 

求められる有機栽培の茶

近年では取引先の卸問屋からの要望で有機栽培も開始し、平成31年には一部の圃場で有機JASの認証を取得しました。
茶葉にお湯を注いで飲むスタイルの緑茶(リーフ茶)は近年消費が減少傾向にありますが、オーガニックを求める消費者の方は国内外共に増えて需要は高いとのこと。





    茶の収穫作業

朝宮茶の収穫作業(※)


海外においては農薬の基準などが国によって異なるため、多くの国の基準にも適合する有機栽培のお茶は重宝されるようです。
現在では栽培面積の約3分の1で有機茶を生産されており、年々増えています。



    樋口さん

「茶のみやぐら」の樋口昌直さん


「消費者の方は有機であるかどうかに関わらず高品質なものを求められますが、有機栽培では病害虫のリスクがあるため、いかに品質を保たせて栽培するかが課題で、日々試行錯誤です」と語る樋口さん。

    有機ほうじ茶

人気の有機ほうじ茶(※)

                         ※印の写真はすべて茶のみやぐら提供


パッケージがポップな有機茶は、食料品店だけでなく、地域のカフェや雑貨店などからも取扱いの依頼が多いとか。
「アフターコロナとなり、インバウンド需要も含め日本茶がまた注目されてきているのは嬉しいですね。『茶のみやぐら』ブランドが着実に広がり、ひいては朝宮茶ブランドの拡大に繋がれば」と話されていました。

お問合せ先

滋賀県拠点 地方参事官室
TEL:077-522-4261