伝統野菜「近江日野産日野菜」の収穫体験!
滋賀県日野町|グリーン近江農業協同組合日野菜生産部会
550年以上の歴史がある「原種日野菜(以下「日野菜」という。)」は、滋賀県で昔から親しまれている伝統野菜です。
日野菜を漬物にしてみたところ、桜の花のような色に染まった日野菜は優れた風味であり、時の天皇にも献上されました。
以来、日野菜の漬物は「さくら漬」の名で親しまれています。
明治以降に品種改良が行われ、根は太さ2~3センチ、長さ30センチ前後で鮮やかな赤紫色と真っすぐに伸びた白い根とのコントラストが美しく、独特のえぐみと風味、パリッとした食感が特徴となっています。
令和4年には「近江日野産日野菜」として固有の価値が認められ、地理的表示(GI)として登録されました。
収穫時期は春と秋の2回あり、春作は3月下旬~4月初旬に種をまき5月~6月に収穫、秋作は8月下旬~10月に種をまき10月~12月に収穫となります。
日野菜は同じ場所で育て続けると連作障害を引き起こすとてもデリケートな野菜です。その対策として他の作物を栽培したり、土作りに取組むなど工夫をしています。
生産が最盛期だった昭和10年~40年頃は、栽培面積は50haほどありました。しかし高齢化や生産管理の困難さで生産が減少しました。
そこで関係者が協力し、平成17年に「日野菜再生プロジェクト」を立ち上げ、その結果、令和3年には栽培面積が8.6ha、栽培農家も60戸まで復活しました。
地理的表示保護制度の生産工程管理業務規程により、地元日野町では、深山口(みやまぐち)日野菜原種組合がその「原種」を守り続けています。
また日野町では、「JA・行政・生産者」が三位一体となって、日野菜を「町の宝」として位置づけ、日野菜振興に取組んでいます。その一環として、学校給食にも日野菜漬や日野菜コロッケ等を提供しています。
取材当日は地元の中学生が職業体験に訪れ、日野菜の収穫作業に汗を流していました。

令和4年「近江日野産日野菜」として地理的表示(GI)に登録

意見交換の様子

鮮やかな赤紫色の根

地元中学生も参加しての収穫作業
(写真提供:日野町役場)

収穫したての日野菜

日野菜生産者の山本氏
(写真提供:日野町役場)

「ひげ根」取り作業
(写真提供:日野町役場)

水洗い作業
(写真提供:日野町役場)

水洗いされた日野菜
(写真提供:日野町役場)

出荷前の規格選別
(写真提供:日野町役場)
お問合せ先
滋賀県拠点 地方参事官室TEL:077-522-4261




