地域のハウス柿を絶やすな!―実家の農業を継ぎ、こだわりのハウス柿を生産―
和歌山県九度山町丹下晴夫さん
橋本市、伊都地域で唯一ハウス柿を生産している丹下晴夫さんにハウス柿生産への想いを伺いました。(取材日:令和7年6月17日、7月17日)
丹下さんは、18年間会社勤めをしていましたが、実家の両親も高齢となり、実家の農業を継ぎたいとの思いから平成22年(当時37歳)に就農しました。ご家族4人(本人、配偶者、両親)でこだわりの柿を栽培しています。露地栽培と管理作業の重なる繁忙期の4~5月と7~8月には4人を臨時雇用しています。
柿は、ハウスで刀根早生(17a)、露地で刀根早生(60a)、富有(30a)、中谷早生(10a)、平核無(10a)、を栽培しています。(合計127a)
ハウス柿の栽培は、12~1月に剪定、3月上旬に摘蕾、4~5月に摘果、7月中旬~8月末まで収獲作業を行います。1月中旬から5月にかけて、ボイラーにより加温が必要ですが、露地と比べ2か月ほど早く収穫できるため有利に販売できます。燃料費を節約するため、二重カーテンにするなど工夫し、温度管理の徹底と低コスト化を両立しています。
また、ハウス横に設置している貯水タンクへ雨水を貯水し、スプリンクラーでかん水することによりコスト削減と省力化を図っています。
有機質肥料(牛糞堆肥)を施肥し地力を高め、温度管理や適切な水管理を徹底することにより品質を高め、早期に収獲、出荷するなど、付加価値の高いこだわりの柿を栽培しています。
樹の下にシルバーシートを敷き、日照改善を行った柿は綺麗なオレンジ色に色付きます。収獲された「こだわりの柿」は、JAやJAの直売所「やっちょん広場」に出荷されます。
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