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近畿農政局

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「牛飼いの魅力を広めたい!」

和歌山県 串本町 中正司 ちか子さん 

 串本町出雲地区で和牛繫殖に取組まれている中正司ちか子さんにお話をお伺いしました。
 中正司さんは8年前に父親から経営を引き継ぎ、何よりも牛のことを1番に想い、牧場を経営されています。

<母牛の体を守る取組>

 現在、繁殖母牛30頭、子牛23頭を飼育しています。母牛の出産は全国的に年1産が目標とされていますが、当牧場では母牛の体を守るため400日に1産を目安としています。








<安全な出産>

 繁殖農家は、子牛が無事に生まれることが何より重要で、令和3年に県事業を活用し、画像認識AIによる牛の分娩検知システムを導入し、母牛の体にやさしい安全な出産に取り組んでいます。
 生まれた子牛は、3日~1週間で母牛と離して飼育し、元気に育つよう人工哺乳で大切に育てています。





<子牛の育成>

 通常、敷料はおが粉を使用しますが、当牧場では、子牛がおが粉を吸引して体調を壊すのを防ぐため、かんなくずを使用しています。
 木の香りで、子牛もリラックスしています。








<地域のつながり>

 かんなくずは、地元のネットワークを活用し材木店、建具店、鮮魚を入れる木箱を作る事業者等からのご厚意で提供いただいています。









 たい肥は、10ヶ月以上の期間をかけ丁寧に切返しを行い、無臭の完熟たい肥が出来上がります。
 和歌山県東牟婁振興局からアドバイスを受け、たい肥の成分分析も行っており、和歌山県知事への届出をしています。
 地元農家から牛のエサとして「芋のつる」や「豆のつる」を提供してもらい、たい肥を供給する連携も広まっています。










<牛飼いの魅力を発信>

 当町と隣町に牛飼いで新規就農した人がいるので、牛飼いに必要な技術のアドバイスを行うなど、後継者の育成を行っていきたい。
 昔は、この地域でも母牛一頭を飼う「一頭飼い」の農家が環境にやさしい農業を行っていたが、農家の高齢化に伴い良い伝統が消えつつある。「一頭飼い」農家を増やし「牛と人がつながることの魅力を広めていきたい」と抱負を話されました。



お問合せ先

近畿農政局和歌山県拠点

ダイヤルイン:073-436-3831
FAX番号:073-436-0914