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震災復興室フォトレポート(令和3年度)

令和3年度

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「飯舘村産農産物」の新たな流通構築の取組による県内大手スーパーへの初出荷式が行われました。令和4年3月24日(福島県飯舘村) NEWアイコン

3月24日、福島県飯舘村草野集会所において「飯舘村産農産物」の県内大手スーパーへ向けた初出荷式が行われました。
この新たな取組は、これまで飯舘村産農産物は村内道の駅「までい館」農産物直売コーナーを中心に販売が行われていましたが、営農再開面積の拡大を目指す飯舘村が県内大手スーパー、仲卸業者、運輸業者、福島相双復興推進機構等の関係者と連携しながら調整を進め、大手スーパー地場産品コーナーで「飯舘村産農産物」の販売を行うこととなったものです。
農産物は、県モニタリング検査を受け、生産者自らが価格を決めラベルを作成し、出荷用コンテナを集出荷場所となる草野集会所に持ち込み、仲卸業者が定期的に集荷し、翌日にはスーパーに陳列されます。
初出荷式には、当日出荷された4名の生産者や杉岡村長、連携する各企業の代表者の皆様も出席されました。
冒頭、飯舘村三瓶産業振興課長から今回の取組の経過の説明があり、杉岡村長をはじめ大手スーパー社長、仲卸業者社長ほかからの挨拶の後、当日持ち込まれたしいたけやホウレンソウ、コマツナやニンニクスプラウトが生産者の手によりトラックに積み込まれ、草野集会所を出発しました。
生産者個々には少量でも安定した販売先を確保できるため、営農意欲の向上、飯舘村産農産物の生産面積や農業者等の拡大など飯舘村の農業の再生が期待されるところです。

初出荷式に出席された皆さん 挨拶を述べる杉岡飯舘村長
初出荷式に出席された皆さん 挨拶を述べる杉岡飯舘村長
初出荷に立ち会った生産者 生産者から手渡され荷積みの様子
初出荷に立ち会った生産者(中央:4名) 生産者から手渡され荷積みの様子

浜通り地域におけるブドウの新栽培方法のセミナーが開催されました。令和3年12月6日(福島県川内村)

令和3年12月6日(月曜日)に福島県主催の「浜通り地域でのブドウ栽培の拡大を目指してのセミナー」が川内村内の農家のほ場で行われ、村内の農業者を中心に約40名が参加しました。
福島県では、東日本大震災及び原子力災害により栽培が中断された地域における果樹農業の再生のため、早期成園化が可能で、省力的かつ生産性の高い水稲の育苗ハウスを活用したブドウ栽培技術の導入を進めており、川内村を中心におよそ50名の農業者がブドウ栽培に取り組んでいます。
今回のセミナーは、令和2年度まで行われた食料生産地域再生のための先端技術展開事業(先端プロ)のうち、「水稲育苗ハウスと盛土式根圏制御栽培法を利用したブドウの早期成園化技術の実証」の成果紹介を兼ねて行われたものです。
盛土式根圏制御栽培法は、定植2年目から収穫が可能となることや摘果作業時間の削減等に加え、遮根シートにより地面と隔離した盛土にすることで、樹の成長に合わせた養水分管理が可能となり、高品質かつ安定した生産、土壌病害の回避等を図ることができます。 また、「BKシードレス」品種の導入による摘粒の省力化や、テキライグシ、花穂整形器等の利用により作業時間が削減され省力的な果房管理を可能としています。
セミナーでは、この技術を導入したほ場の視察も行われ、参加者は県の担当者から植付け後の肥培管理や枝のせん定の方法などについても指導を受けるなど新たな技術に対し強い関心を示していました。
県農業総合センター果樹研究所の志村浩雄所長は「ブドウ栽培はまだ取り組みが少ないが、新しい技術や情報を生かして普及させていきながら、浜通り地域の農業振興に役立てていきたい」と話していました。

セミナーの様子 地面に敷いた遮根シートの上に盛土をして苗を植え付ける様子 せん定の技術を学ぶ参加者の様子
セミナーの様子 地面に敷いた遮根シートの上に盛土をして苗を植え付ける様子 せん定の技術を学ぶ参加者の様子

浪江町ラック式乾燥調製貯蔵施設の落成式が行われました。令和3年10月26日(福島県浪江町)

今年9月に浪江町苅宿地区に完成した丸ビン式乾燥調製貯蔵施設に引き続き、棚塩地区に「ラック式乾燥調製貯蔵施設」が完成し、国や県、町等の関係者の出席の下、落成式が行われました。
はじめに吉田町長から、「農業は浪江町の主要産業であった。完成したラック式カントリーエレベーターは収穫した生もみを1トンごとに乾燥することができ、震災前同様に生産者の方々がこだわりを持って米作りに励むことができる。水稲栽培が広がり、町が美しい景色を取り戻すことが、町民の帰還とにぎわいにつながることを願っている」との式辞が述べられた後、関係者がテープカットし、施設完成を祝いました。
当該施設は、町が事業実施主体となり福島再生加速化交付金(被災地域農業復興総合支援事業)を活用して整備したもので、1トン毎の専用コンテナに籾を入れて個別に乾燥を行うラック乾燥設備や光選別機等の設備を備え、株式会社舞台ファームによって管理運営されます。これにより、JA福島さくらが管理運営する丸ビン式乾燥調製貯蔵施設と併せて町内約600ヘクタールの受益面積をカバーすることになり、営農再開の加速化が期待されています。

関係者によるテープカット 完成した施設 施設内部
関係者によるテープカット 完成した施設 施設内部

浪江町丸ビン式乾燥調製貯蔵施設の落成式が行われました。令和3年9月22日(福島県浪江町)

浪江町が苅宿地区に整備を進めてきた「浪江町丸ビン式乾燥調製貯蔵施設」が完成し、国や県、町等の関係者の出席の下、落成式が行われました。
はじめに吉田町長から、「農業は浪江町の主要産業であった。水稲栽培が広がり、黄金色に輝く稲穂の波が見られ、町が美しい景観を取り戻すことが、町民の帰還とにぎわいにつながることを願っている」との式辞が述べられた後、関係者がテープカットし、施設完成を祝いました。
当該施設は、町が事業実施主体となり福島再生加速化交付金(被災地域農業復興総合支援事業)を活用して整備したものであり、JA福島さくらによって管理運営されます。また、荷受期間中は累積混合攪拌乾燥機として使用し、乾燥終了後は貯蔵サイロとして利用する丸ビン設備、光選別機、玄米ラック倉庫などを備え、約300ヘクタールの受益面積をカバーします。
なお、棚塩地区でも同様の施設整備が進められており(10月完成予定)、営農再開の加速化が期待されています。

関係者によるテープカット 完成した施設 施設内部
関係者によるテープカット 完成した施設 施設内部

大熊町の水田で実証栽培された酒米の収穫(稲刈り)が行われました。 令和3年9月7日(福島県大熊町)

大熊町の作付再開準備の対象区域である大川原地区の水田で、黄金色に実った酒造好適米(五百万石)の稲刈りが行われました。
同地区での実証栽培は2年目で、収穫された酒米を原料とした日本酒の製造・販売に向けて、福島県・大熊町による管理計画に基づき、大熊町・大熊町農業委員会・おおくままちづくり公社が中心となって栽培してきました。
約65アールの水田で収穫された酒米は昨年と比べて粒揃いが良好で、収穫された酒米は放射性物質の検査等により安全性を確認した上で、会津若松市の酒造会社が日本酒を醸造し、令和4年春に一般販売を予定しています。収穫に参加した大熊町農業委員会の根本会長は「日本酒が完成したら町内外の多くの人に飲んでもらいたい」と話していました。

酒造好適米(五百万石)の水田 刈り取りの様子1 刈り取りの様子2
酒造好適米(五百万石)の水田 刈り取りの様子1 刈り取りの様子2

富岡町でパッションフルーツの収穫が最盛期を迎えています。 令和3年8月5日(福島県富岡町)

株式会社サン・クリーン(代表取締役髙橋雅裕)では、令和元年度に「福島県原子力被災12市町村農業者支援事業」を活用して10アールのパイプハウスを設置し、昨年から、社内に「農業事業部」を立ち上げ、パッションフルーツの栽培を始めています。
今年は、土壌改良、肥料改良をかさね土作りに取り組んだことにより、昨年は300キログラムの出荷実績だったのが、今年はすでに1トン以上収穫しています。6月下旬から出荷が始まり、現在最盛期を迎えており9月上旬まで続く予定です。
販売は道の駅「なみえ」や、ホームページを通して行っています。
髙橋さんは、「富岡町の新たな名産をつくりたい」との思いからパッションフルーツの栽培を始め、今年から「食用ほうずき」の栽培も行っており、町に興味をもってくれるきっかけになってもらえればと奮闘しています。

パッションフルーツ栽培の様子 色づいたパッションフルーツ 食用ほうずき栽培の様子
パッションフルーツ栽培の様子 色づいたパッションフルーツ 食用ほうずき栽培の様子

双葉町で震災後初の水稲試験栽培の田植えが行われました。 令和3年5月19日(福島県双葉町)

東京電力福島第1原発事故に伴い全町避難が続く双葉町で、震災後初めて特定復興再生拠点区域内(帰還困難区域)の下羽鳥地区の水田(10アール)で水稲試験栽培の田植えが行われました。
町長を始め町担当者、JA福島さくら等の関係者が見守る中、下羽鳥・長塚地区の保全管理組合の組合員により県のオリジナル品種の「天のつぶ」が植えられました。
なお、試験栽培で収穫された玄米については、放射性物質の検査をした上で全量廃棄処分することになります。

田植え前の水田 田植え作業の様子1 田植え作業の様子2

大熊町の特定復興再生拠点区域内で試験栽培の田植えが行われました。 令和3年5月10日(福島県大熊町)

大熊町の特定復興再生拠点区域内(帰還困難区域)の熊地区の水田3アールで、町と農業委員会が中心となり水稲の試験栽培を目的とした田植えが行われました。昨年の下野上地区に続く取り組みとなります。収穫された玄米は放射性物質検査をした後に、全量廃棄処分することになります。なお、昨年の下野上地区で行われた試験栽培では放射性物質の検査結果は基準値以下でした。
また、同日、大川原地区では65アールの水田(昨年より22アール増)で、町と農業委員会、おおくままちづくり公社が中心となり、営農再開に向けた実証栽培として酒造好適米(五百万石)の田植えも行われました。昨年の収穫量(10アール当たり約210kg)を超えることを目指しており、収穫した米は会津若松市の酒造会社により日本酒の醸造を予定しています。

熊地区の田植え作業の様子 田植え後の水田(熊地区) 大川原地区の田植え作業の様子

飯舘村ライスセンターおよび自動ラック式低温倉庫完成引渡式が行われました。 令和3年4月15日(福島県飯舘村)

4月15日に飯舘村ライスセンターにおいて、「飯舘村ライスセンターおよび自動ラック式低温倉庫完成引渡式」が開催されました。本施設は、飯舘村が福島再生加速化交付金(被災地域農業復興総合支援事業)を活用して整備した、籾共同乾燥調製施設とラック式低温倉庫施設であり、本式典において、施設の管理運営を受託する「ふくしま未来農業協同組合(代表理事組合長 数又清市)」に引き渡しされました。
式典では、飯舘村杉岡村長とふくしま未来農業協同組合数又組合長がライスセンター施設の出入口シャッター開閉スイッチを押し、施設がお披露目されました。また、飯舘村とふくしま未来農業協同組合がお互いに共創していくことを約束し、協定を締結しました。
飯舘村杉岡村長からは、「本施設は、村の水田農業の中核となる施設であり、ふくしま未来農業協同組合にはこの施設の有効かつ、安定的な運営をお願いしたい。また、村とJAふくしま未来との間で締結した総合協力協定に基づき、水田農業とともに村の基幹産業である畜産業の振興、発展を図り、明日が待ち遠しくなる、楽しい古里の未来とともに築き上げていきたい。」との式辞が述べられました。
飯舘村では、これまで人・農地プランの話し合いに基づき、農地中間管理事業と機構集積協力金を活用しながら、意欲ある農業経営体への農地利用集積を進めており、今年産の水稲作付面積は、約176ヘクタールとなる見通しで、前年産から約48ヘクタール増える予定です。さらに、今年度も村内7集落で農地利用集積に向けた話し合いを進めることとしており、営農再開の加速化が期待されます。

ライスセンター・ラック式低温倉庫施設全景 協定を締結した杉岡村長(左)と数又組合長(右)
お披露目されたライスセンター施設内部 フレコンバッグの低温倉庫への入庫作業の様子

川内村産ブドウによるワインが完成しました。 令和3年4月15日(福島県川内村)

2020年秋に収穫したブドウ(シャルドネ)で醸造した初めてのワイン「2020シャルドネ」が完成し、それを記念して「2020シャルドネ完成お披露目会」が高田島ヴァンヤードで開かれました。
川内村では、原発事故による避難指示が全域で解除された2016年から、震災復興、新たな農業への挑戦及び帰還促進を目的として村などが出資する事業会社「かわうちワイン株式会社」を設立し、ワイン醸造用ブドウの栽培ほ場の整備を行い、現在では約3ヘクタール(約1万1千本)まで作付面積を拡大しています。
2019年には低温と長雨等の天候不順により病気が発生し、ほとんど実らず、収穫できないという事態もありました。
ブドウは昨年の10月に白ワイン用のブドウ約650キロを収穫し、山梨県と新潟県のワイナリーにそれぞれ委託して醸造されました。
テイスティング(味聞)では、栽培に携わった農家などがじっくりと味わい「ほどよく酸味があり、とても爽やかで飲みやすい」との声がありました。
今回のワインは試作品で市販はされませんが、ブドウ栽培ほ場の近くには「かわうちワイナリー」として醸造施設を整備中(5月末完成予定)で、今シーズンからはこの施設を活用して醸造を行い、完成したワインは一般販売する予定です。
「かわうちワイン株式会社」の代表取締役社長を務める猪狩川内村副村長は「長い道のりを経てようやく完成し、感激している。川内村のワイン事業はワインを核として、地域の活性化と交流人口拡大、そして定住・交流人口を増やし、事業者の皆さんと連携を図りながら向上効果を上げて行きたい。」と話していました。

   
ワイン完成お披露目会の様子   挨拶を行う「かわうちワイン株式会社」代表取締役社長を務める猪狩川内村副村長   完成した2020シャルドネ
         

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