JA函館市亀田専務理事山田 美代子氏
(函館市亀田農業協同組合)
山田氏は函館市で、ばれいしょ、長ねぎ、にんじんなどを栽培する農業経営をする一方、2022年よりJA函館市亀田の理事として活動してきました。
過去のインタビュー記事
JA函館市亀田 理事 山田 美代子氏:北海道農政事務所
2025年からは2期目の理事に就任し、現在は専務理事としても活躍されています。今回は、その歩みや思いについて改めてお話を伺いました。
取材日:2026年1月16日
取材場所:JA函館市亀田

家族の支えと理解を得て専務理事へ
2期目の理事選を前にしたとき、家のことが気がかりで一度は辞退しました。しかし「もう1期頑張ってみたら」という周囲の励ましや、家の経営をそろそろ夫から息子に移行していく時期でもあったため、再び立候補を決意しました。
理事選の際には、正組合員宅を一軒ずつ訪問し、組合員の生の声を伺うことができました。 その後、理事会の互選により専務理事に就任。非常勤から常勤となったことで、家事との両立が一番心配でしたが、朝食づくりの際に昼食まで準備したり、夕食は無理のない範囲でコンビニに頼ったりと工夫をしています。
また、息子が農作業着の洗濯はしてくれるようになったりなど、家族がこれまで以上に協力してくれるようになりました。
農作業については、専務理事として常勤になることで自ら対応できない場面も出るため、新たにパートを1名増員しました。
専務理事としてまもなく一年が経ちますが、やはり家族の支えと理解がなければ挑戦できなかったと思います。
専務理事として感じた責任と学び
専務理事を引き受けた理由の一つに「もっとJA経営の中身を知りたい」という想いがありました。実際に就任してみると「こんなに知らないことが多かったんだ」ということです。
その一つが理事会の議案書です。理事のときは、整った資料を確認するだけでした。専務理事になると、議案作成に深く関わり、内容を確認・整理し、職員との協議など、様々な対応が必要になります。
日々、多くの書類が各部署から上がってきます。営農の現場は身近ですが、特に金融の仕事は経験がなく、資料を一度読んだだけでは理解しきれず、三回ほど読み直すこともあります。
分からないことは、組合長や部長、職員に素直に質問し、最近ようやく流れがつかめてきたかなというところです。業務量は理事の頃と比べ10倍ほどに感じますが、それも含めて学びの毎日です。
現場に足を運び、組合員の声を聞くことを大切に
女性部長を経験していたこともあり、多くの生産者と顔見知りで、顔の見える関係が大きな強みとなっています。
専務理事になってからは、事務室にいる時間が増えましたが、現場を重視し、農作物の生育状況の視察や、集中豪雨等の際は、被害状況を確認したりなど、意識して組合員の声を聞くように心がけています。
農協にいるときも、金融窓口や営農部に立ち寄った女性農業者が「専務の顔を見に来たよ」「ちょっと寄っていくね」と事務室に立ち寄って、いろいろな話を聞かせてくれます。
顔を知っているから話しやすい、そういう信頼関係をこれからも大事にしていきたいです。
次の女性が続く組織、若い世代が活躍できる場所を ~私の役割~
道内でも女性役員が増えつつあり、私自身も理事・専務理事の経験を通じて、全道に仲間ができたことが大きな財産になっています。相談し合える存在がいることは、とても心強い支えになっています。
JA函館市亀田でも、私の後に続く女性農業者が出てきてくれたらうれしいですし、そのための土台を整えていきたいと思っています。かつて100名以上いた女性部員は現在は38名ほどですが、前向きに農業に取り組む女性が多いので、少しでも役員や組織に関心を持ってもらえるよう、声をかけていきたいです。
また、男女を問わず、若い世代にも役員を目指してほしいと期待を寄せています。担い手不足や高齢化が進む中、農業者が元気であればJAも元気になります。組合員の皆さんに最新の情報を届け、収入安定につながる助言もしていきたいです。
農業は自然が相手で大変な仕事ですが、国民の食を支えているという誇りがあります。その中で、次の世代が活躍できる場所をつくっていくことが、今の私の役割だと思っています。
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