芽室町の「町営新嵐山牧場」でドローンによる「牛追い」について取材しました。
令和6年10月2日、帯広地域拠点は「芽室町営新嵐山牧場(以下「牧場」という。)」を訪問し、ドローンによる牛追いの様子を取材しました。
牧場では、例年5月~10月中旬までの間、生後6か月以上の「育成牛(妊娠する前の若い牛)」や生後10か月以上の「受精対象牛(受精が可能な未授精の牛)」を酪農家から預かり(以下「預託牛」という。)、牧場内の放牧地で育成し、増体重の確保と人工授精を行っています。
牧場では早朝に預託牛のケガや健康状態、発情状況等の確認を行うため、放牧地にいる全ての預託牛を柵で区切られたパドックへと移動させる「牛追い」の作業が必要となります。
これまでの「牛追い」はバイクによる走行や徒歩により行われており、牧場は傾斜地の多い地形であることから、作業に60分~90分ほどの時間を要していました。
また、急こう配な牧草地をバイクで走行することによる転倒の危険や移動による体力的な負担、バイクのメンテナンス費用が大きいこと等が問題となっていました。
そこで、芽室町は昨年8月に宗谷管内の豊富町で行われていたドローンによる「牛追い」を視察し、牧場の問題の解決策として「牛追い」にドローンを導入することとしました。
西槙牧場長からは「今年の7月からドローンによる『牛追い』を行ったところ、作業時間が15分程度に短縮できた。」、「短縮時間分を集めた牛のケガや健康の確認に充てることができるようになった。」、「ドローンに搭載されているサーマルカメラ(温感センサー)により、牛の体温を検出して健康状態や発情状況の観察が可能になった。」など、導入の効果についてお話いただきました。
また、当日視察に訪れていた管内の自治体職員や牧場担当者の方々も、ドローン導入による「牛追い」作業の改善状況などについて、関心を寄せていました。
撮影データ
◯撮影年月日:令和6年10月2日(水曜日)◯撮影場所:芽室町(新嵐山牧場)

ドローンによる「牛追い」を説明する西槙牧場長

「牛追い」に用いるドローン、コントローラー、モニタ

牛を捉えたドローンカメラのモニタ映像

牛を追うドローン

ドローンに追われ「パドック」へ向かう牛

ドローンに追われて「パドック」へ入る牛

「パドック」で健康チェックを待つ牛

サーマルカメラによる牛の体温検出
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