丹波篠山を『和綿の里』に(2022年1月)
丹波篠山市で、栽培期間中、農薬・化学肥料を使わずに生産した農産物(和綿、水稲、黒大豆)で商品の開発・製造・販売を行っている quatre ferme の森田耕司さんにお話を伺いました。
農業を始め、和綿栽培をすることになったきっかけは
「自分の納得した無農薬の農産物を作り、衣食住全てをカバーしていきたい」という理想の農業に取り組むため、と平成24年に神戸市から移住をしてきました。
当初は水稲・黒大豆を栽培していたが、獣害に悩まされていた時に、アパレル業者の、和綿の栽培募集がありそれに応募し栽培を始めました。和綿は収穫期間が長いため他の農作業の繁忙期と重ならず時間の都合がつけやすい、といった利点があります。
国産和綿100%の綿ふとん
和綿の特徴と商品化するにあたってのこだわりは
アパレル業者との契約が終了し販路を探しましたが、価格の面で折り合わず、自らブランドを立ち上げました。
和綿は洋綿に比べ繊維が短く弾力性があり、日本の気候にあった綿なので、吸湿性、調湿性に加え、保温性にも優れているといった特徴を生かし、ストールや布団に加工し販売しています。
その中でもシート状に加工した綿を用いた布団は「軽くて温かい」と好評で、丹波篠山市のふるさと納税返礼品にも採用されています。
古民家を改装したカフェ“manie”では週末にランチを提供している
今後の夢目標や経営展開は
農地の規模拡大を図り耕作放棄地の解消をめざします。
この地域の特産である黒大豆生産者の高齢化に伴い、生産者が減少していることから、黒大豆に代わる農産物として和綿を推奨し、丹波篠山を“和綿の里”としていければと考えています。
また、現在週末に営業しているカフェでは、和綿商品の展示に加え、収穫体験やワークショップを行い地域の拠点として活用していきたいと思っています。一日をゆっくり楽しく過ごすことで丹波篠山の魅力を、多くの方に知って欲しいです。
お問合せ先
近畿農政局兵庫県拠点
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