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近畿農政局

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兵庫県牛肉マイスターを訪ねて

今回は、「兵庫県牛肉マイスター」を取得している和牛うらいの店長 川村将紀さんを訪ねて、兵庫県牛肉マイスターのお話とお仕事を見学させていただきました。

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兵庫県牛肉マイスターとは

兵庫県食肉卸事業協同組合が、若手技術者への指導体制の構築・強化を図り後継者不足に対応することを目的として、平成
30年度から開始した認定制度。組合が実施する適切な指導技術を習得するためのセミナーを修了後、食肉流通に関する筆記試験や食肉処理の実技試験に合格し、兵庫県特産の神戸ビーフ・但馬牛に関する知識を有する者を、「兵庫県牛肉マイスター」として認定。
令和4年度末現在の認定者は15名。


左から、兵庫県食肉卸事業協同組合理事長 平井良幸さん、和牛うらい会長 浦井正さん、和牛うらい社長 堀耕平さん、兵庫県牛肉マイスター 川村将紀さん)

 

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今回は、島根県産の黒毛和牛(推定40kgの牛肉の塊)をヘレ、サーロイン、リブロースに切り分けていただきました。

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まず、ヘレの部分を切り離します。


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ヘレの部分は一番柔らかい部位であるため、優しく扱わなければならないそうです。


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ヘレを切り離しました。


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この後は、肉の塊から、背骨と肋骨の部分を一節ごとに取り除いていきます。


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この作業を、13回繰り返します。
肉に傷がつかないように、骨に肉を残さないように、11本丁寧に作業します。


9      お肉を見つめる川村さん。
 (画像提供)兵庫県食肉卸事業協同組合
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捌き中の川村さん。

(画像提供)兵庫県食肉卸事業協同組合
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処理が終わったお肉です。
奥は、取り除いた背骨と肋骨。

 

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ここまでの処理は、この包丁1本で行います。

 

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ちょっと変わった包丁の握り方ですが、変に力が入らないため、疲れにくく、また、食肉処理技術者本人の自傷事故を防ぐためでもあります。

 

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サーロインとリブロースに切り分けます。
このサーロインとリブロースについては同じお肉でも地方により包丁を入れる場所が変わるため、取れる部位の重量も変わるそうです。

 

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普段の日であれば、この作業は1日1時間程度ですが、クリスマスやお正月になると休む暇もないぐらいに牛肉・豚肉を捌くそうで、次の日にハブラシも持てないぐらい疲れるとのことでした。

切り分けたお肉の前でポーズを決める川村さん。

奥からヘレ、サーロイン、リブロース
 
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リブロースを整形していきます。


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余分な脂や筋などを取り除いていきます。


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取り除いた脂でお肉を包み込み、お肉の表面の変質を防いだり、余分なドリップを取り除いたりします。
お肉は、骨、脂、筋でも捨てるところはない、ゴミにしたら絶対にダメだと語っていました。


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この状態で真空パックし、およそ2週間冷蔵庫で寝かせてから店頭で私たちの見ているお肉として販売します。

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川村さんには、「お肉を捌く仕事が楽しいし、他の人に技術を伝えることは非常に重要だ。」と話していただきました。
これまで、パックに入っているお肉しか見てこなかったのですが、こういった大変なお仕事があることに感謝をしながら、今後はお肉を食べようと思いました。

最後に、兵庫県食肉卸事業協同組合理事長 平井良幸さんは兵庫県牛肉マイスターの今後について、「マイスター制度をPRすることで、こういった裏方の仕事の認知度を上げていき、食肉加工者を増やしていきたい。」と話していました。

 兵庫県牛肉マイスター川村将紀さん

 

お問合せ先

近畿農政局兵庫県拠点

代表:078-331-9941
ダイヤルイン:078-331-5924