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近畿農政局

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水稲の再生二期作現地レポートVol.1 ~一期作目の刈取りと二期作目への準備~

  京都府立農芸高等学校農業生産科作物コース(南丹市)

地球温暖化による水稲の生育可能期間の長期化を前向きに捉え、新しい米づくり「水稲の再生二期作」に研究課題として取組んでいる京都府立農芸高等学校を訪問し、一期作目の刈取りと、二期作目に向けた準備の現場を取材しました。
水稲の再生二期作とは、春に植えた稲を夏に一度収穫し、残った切り株から伸びてくる新芽(ひこばえ)を育てて秋に二回目のお米を収穫する栽培方法です。
従来の二期作とは異なり、二回目の栽培で新しい苗を植える必要がないため、「種まき・苗作り・田植」の手間や資材費を大幅に削減でき、省力化・低コスト化と多収穫を同時に実現できる栽培方法として注目されています。
(取材:2026年8月)

作業を終えた生徒と先生(写真左から)京都府立農芸高等学校 平岩 虹水さん、川勝 浩輝さん、小寺 弘佑教諭


稈長を計測する生徒

   生育調査

刈取りに先立ち、生育調査を実施しました。
調査項目は「穂数」及び「稈長(かんちょう)」の2項目です。
穂数は登熟した穂のみを計上し、出穂開始段階や登熟に至っていない「遅れ穂」は除外しています。
稈長は地上部から穂首節(穂の付け根)までを測定しました。
調査の結果、日照条件により若干のばらつきはあるものの、穂数、稈長ともにおおむね予定どおりの生育状況であることを確認しました。


     刈取りを行う生徒と指導する先生

       刈取りに使うのは「自脱型コンバイン」

    再生二期作の先進事例では、高刈り(※)に適した「汎用型コンバイン」の導入が主流になりつつあります。
    しかし、資材高騰に苦しむ一般農家にとって、新たな農機の購入は大きな負担です。
    そこで同校では、「一般の農家が追加投資なく実施できる農法」の確立を目指し、構造上、高い位置での刈取りが苦手という弱点があるものの、多くの水稲農家が既に所有している「自脱型コンバイン」を用いた、極めて実践的な実証研究を行っています。
    (※)高刈りとは、稲を収穫する際、地面すれすれではなく、高い位置で茎を残して刈り取る方法です。



      背負い式散布機を使用し追肥する生徒

         二期作目への準備「追肥」

      一期作目の刈取りを終えたのもつかの間、作業はすぐに二期作目へと移ります。
      水稲の再生二期作では、1回の田植で2回分のお米を育てるため、通常よりも多くの肥料が必要です。
      そのため、一期作目を刈り取ったあと、いかに素早く「追肥」できるかがポイントになります。
      刈取り直後に速やかに肥料をまくことで、残った切株から、新芽(ひこばえ)が一斉に伸び出すのを後押しできます。
      生徒たちは手際よく肥料をまき、次の収穫に向けた土台を整えていきました。



        追肥後、圃場へ入水

           二期作目への準備「即時湛水(たんすい)」

        収穫前に水を抜いた圃場では、土壌の乾燥に加え、収穫直後に茎の切断面から水分や養分が急激に失われるという、二重のストレスが株を襲うことになります。
        この危機を救うのが、収穫後速やかに入水する「即時湛水(たんすい)」による浅水管理です。即座に水を入れることで株の乾燥を防ぎ、根に水分と酸素を供給して活力を呼び覚まします。
        この管理によって土壌環境が整って初めて休眠芽が目覚め、二期作目の初期生育へとつながります。
        刈取り当日の迅速な水管理こそが、二期作目の成否を分けるポイントです。


          一期作目収穫6日後の圃場

             二期作目刈取りまでの水管理

          分げつ期(茎が増える時期)には、数日間の湛水と自然乾燥を繰り返す「間断潅水(かんだんかんすい)」を行います。
          これにより土壌に酸素を送り込み、一期作目の古い根の活力を維持しながら、新しい根の発達を促します。
          出穂期から登熟期にかけては、足跡に水が溜まる程度の「飽水状態」か、ごく浅い間断潅水を続けます。
          最後の落水(収穫前の水抜き)は、コンバインの進入に支障がない範囲で、収穫の直前までできるだけ長く水を残します。早すぎる落水はコメの実り(登熟)を悪化させるため、ギリギリまで粘るのが重要とのことです。
           

          「京都府立農芸高等学校」については、こちらのURLをご確認下さい。
          https://www.kyoto-be.ne.jp/nougei-hs/mt/(外部サイトへリンク)

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