障害者が活躍できる居場所を作り、地域に根ざした農福連携の取組を実践!
さんさん山城 施設長 新免 修、管理者 藤永 実 (京田辺市)
京都府京田辺市で、農福連携の取組を行っている「さんさん山城」を訪問し、施設長の新免 修さん及び管理者の藤永 実さんにお話を伺いました。
(取材:令和4年9月)
農福連携の取組を説明する施設長の新免さん
さんさん山城の農福連携の取組について
2011年4月、ろう者(聴覚障害者)の居場所作りと働く場の確保を目的に就労支援B型事業所「さんさん山城」は開所しました。
さんさん山城では、地域に根ざした農福連携の取組を目指しており、障害者だけでなく、高齢者や生活困窮者(引きこもり状態にある者)が活躍できる場となるよう取り組んでいます。また、児童養護施設の児童を対象に「さんさん食育プロジェクト」に取り組んでいます。
このような取組が評価され、2021年にノウフク・アワード2021でグランプリを受賞しました。

京都えびいもの栽培について説明する管理者の藤永さん
障害者施設の利点を活かした農作物の生産等
さんさん山城では、碾茶(てんちゃ)の栽培をはじめ、京都えびいも、京都田辺なすなど、地元の特産野菜を中心に、生産、加工、販売のほか、コミュニティカフェの運営などを行っています。
多くの人手がある福祉事業所の強みを活かして、茶葉は手摘み収穫、えびいもは水洗いをせずタオルで土落とし作業を行って出荷するなど、手間のかかる作業が得意です。また、規格外のえびいもは皮を剥き真空パックで冷凍保存し、コミュニティカフェのランチに使用したり、えびいもの茎は乾燥させて「干しずいき」として販売するなど「廃棄ゼロ」の取り組みも推進しています。
このような取組みが評価され、2020年に第8回グッドライフアワードで環境大臣賞を受賞しました。

さんさん土曜市で京都えびいも等の野菜を販売
農産物は地産地消で、地域の伝統文化にも貢献!
さんさん山城で生産した農産物はJA等に出荷するほか、毎月第1土曜日に「さんさん土曜市」を開催して農産物等の販売を行っています。また、コミュニティカフェでは、1日1種類だけの日替わりランチメニューの提供を行っています。
えびいものずいきは、地元の棚倉孫神社の「ずいき神輿」に奉納するなど、地域の伝統文化の維持・継承にも貢献しているとのことです。

さんさん土曜市で濃茶クッキーや京番茶等を販売
さんさん山城ホームページ
http://www.kyoto-chogen.or.jp/communityplaza/sunsunyamashiro/(外部サイトに移動します。)
お問合せ先
京都府拠点
ダイヤルイン:075-414-9015