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近畿農政局

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地域特産タケノコの素晴らしさを多くの人に伝えたい!

清水農園 清水大介さん(京都市西京区)

春の訪れを感じさせるタケノコ。今回は京都西山地域と呼ばれる名産地でタケノコを栽培する清水農園を訪問し、当地域で受け継がれる独特の栽培法「京都式軟化栽培法」などについてお話を伺いました。

清水さん写真

清水大介さん。持っているのは「ホリ」という
地域特有のタケノコを掘る道具

清水農園のご紹介

清水さんは大学卒業後、他県の農業法人で研修を受けられた後、実家の農業を継がれました。
現在はタケノコのほか、米や野菜を栽培し、自宅横の直売所のほか、注文による販売などをされています。
農作業は従業員と2人で行い、直売所はお母さまが担当。接客時の会話を重視し、お客さんから要望があった野菜を栽培品目に加えるなど、届いた声を大切にされておられます。


タケノコ畑

きれいに管理された「タケノコ畑」
手前がわら敷きの状態で、奥が土入れ後

地域で受け継がれる栽培法「京都式軟化栽培法」とは

京都西山と呼ばれる地域では、タケノコ栽培に適した土壌を有することで、古くから栽培がされていたようです。独特の栽培法「京都式軟化栽培法」は明治時代に始まったようで、以降100年以上に渡って受け継がれており、清水農園でもこの栽培法でタケノコ畑を管理されています。
1年を通して作業をされていますが、特徴的な作業として以下のものがあるとのことです。

しん止め
成長途中の親竹の先端を折って背を低くし、地表の日あたりを良くすることでタケノコの発生を促進するほか、台風等で竹が倒れるのを防ぐ。

わら敷き
畑にわらを敷くことで土の保水性を高めるほか、地中温度が高まりタケノコの生育を促進する。また分解することで大切な肥料になる。

土入れ
敷いたわらの上に土をかぶせることで地下茎の位置を深くし、タケノコの軟化部分を多くする。良質なタケノコ栽培には粘土質の土がとても大切で、同じ敷地内の土を切り出すために畑内には段差が生じ、この光景は当地域のタケノコ畑の大きな特徴となっている。


土入れユンボ

土入れ作業。土を切り出している様子

土入れ鍬

土入れ作業。切り出した土をわらの上に敷いている様子
大変な作業です

たけのこ

1年の苦労が実って収穫されたタケノコ
色白で美しく、肉質も柔らかと評判です

今後の展望

現在、地域特産品のタケノコの素晴らしさを伝えるため、学校で食育活動などをされていますが、その活動を更に充実していきたいとお考えです。
また全国から注文がある贈答用向け販売にもっと力を入れることで、手塩にかけて育てたタケノコの価値を今以上に向上させたいとのことです。
名産地でタケノコを栽培している誇りを胸に、その素晴らしさをいかに伝えていくか。お話を伺っている間も、頭の中はそのことでいっぱいのご様子でした。

お問合せ先

京都府拠点
担当者:総括班
ダイヤルイン:075-414-9015