棚田の生物多様性を保全し、都市と農村の交流を図る ~忍辱山(にんにくせん)の棚田 自然観察会(奈良市)~
令和4年に指定棚田地域(※)に指定された忍辱山の棚田(旧大柳生村)は、ヤゴ、カイエビ、カエル、イモリ、ドジョウ等様々な生物の生息場所となっています。
こうした生物多様性を保全し、棚田を核とした棚田地域の振興を図るため、地域活動の実施主体である忍辱山地内中山間組織が地元の興東公民館との共催により、奈良市内等の小学生と保護者を対象に、専門家を講師に招いて自然観察会を開催しました。
(取材・撮影:令和6年7月)

【自然観察会を楽しむ参加者と棚田の風景】
棚田は、食料の供給だけでなく自然環境の保全、美しい景観の形成といった多面にわたる機能を持っています。棚田を通じた都市住民との交流が、農村地域の活性化につながっています。

【開会挨拶の様子】
忍辱山の棚田について説明する忍辱山地内中山間組織の中尾会長。

【水生生物を観察する様子】
捕獲された水生生物について、専門家から説明を受ける参加者。

はじめてカエルやオタマジャクシに触れたという参加者。棚田に生息している水生生物を興味深く観察していました。

【自然観察会の参加者と関係者の皆さん】
自然観察会を通じて、棚田が都市と農村の交流を図る場となりました。

左から佐野さん、神田さん、北野さん、田村さん
【講師を務められた皆さん】
東海大学教養学部人間環境学科 教授の北野忠さん、観音崎自然博物館学芸員の佐野真吾さん、和歌山県立自然博物館学芸員の神田 雅治さん、東海大学教養学部の田村亮太さんが講師を務められました。
(※) 指定棚田地域とは、昭和25年2月1日時点の市町村の区域で、勾配が20分の1以上の棚田が1ha以上ある地域の中から、都道府県の申請に基づき、国が指定するもの。
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