環境に優しい栽培方法で「三橋トマト」を新たなブランドに ~中西農園(大和郡山市)~
中西農園代表の中西昭仁さんは、大和郡山市で奈良県の伝統野菜「大和丸なす」の出荷組合(丸三出荷組合)の代表として「大和丸なす」の生産・普及に尽力されています。
今回「大和丸なす」に加えて、大和郡山市の新たなブランド野菜をつくろうと、昨年からミニトマトの栽培に取り組んでいます。
中西さんは、「将来の地域農業を守るため、環境に配慮し低コストで誰もが取組むことができる作物として、ミニトマトの周年栽培を試験的に行っている。栽培方法が確立できれば、新たなブランド「三橋トマト」として広めていきたい。」と抱負を語られました。
腐葉土で土づくりを行い、有機質肥料を使うなど環境に配慮した取組が温室効果ガスの削減につながることから、畿央大学、イオン大和郡山店、大和郡山市及び近畿農政局奈良県拠点が連携し、その削減率を星の数で表した農林水産省の農産物の環境負荷低減の「見える化」に取り組み、消費者に情報発信しています。(注)
(取材・撮影:令和6年9月)
中西農園代表の中西昭仁さん

【土づくりからこだわったミニトマトの栽培】
腐葉土や有機質肥料を使い、農薬散布を極力控えた栽培を行っています。

【赤く色づくミニトマト】
春から冬にかけて切れ間なく収穫できるように、3月に最初の苗を定植し、その後5月、7月、そして9月末にも定植を行っています。
(写真は、7月に定植したミニトマト)

【9月末に定植した苗】
順調に育てば、11月初旬頃から収穫できるとのことです。

【「見える化」の等級は星3つ】
中西さんのミニトマトの温室効果ガス削減の等級は星3つ「☆☆☆」でした。(等級の星の数は、削減率の高い順に3つ、2つ、1つです。)

【店頭に並ぶミニトマト】
ミニトマトに「見える化」の等級を表したラベル(愛称:みえるらべる)を貼付して、イオン大和郡山店で販売しています。

【「見える化」紹介チラシで消費者にアピール】
「見える化」の取組を知ってもらおうと「みえるらべる」とレシピを紹介したチラシを配布しています。
配布チラシやPOPは、畿央大学 健康科学部 健康栄養学科 野原潤子研究室の学生が作成しました。

【オリジナルキャラクターで親しみやすく】
同学生が考案したオリジナルキャラクターは、親しみやすく、環境に優しいイメージが伝わります。

(注)農産物の環境負荷低減の「見える化」
農林⽔産省では「みどりの⾷料システム戦略」に基づき、持続可能な食料システムを構築するため、食料システム全体での環境負荷低減の取組や国民理解の醸成に向けて、環境負荷低減の取組の「見える化」を推進しています。 ガイドラインに基づき、「温室効果ガス削減への貢献」や「生物多様性の保全」の取組を分かりやすく等級ラベルで表示することで、生産者の環境負荷低減の努力が消費者に伝わり、農産物を選択できる環境を整えていきます。

https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/being_sustainable/mieruka/mieruka.html
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電話:0742-32-1870