キハダの機能性成分研究グループ等と茶農家との交流会~奈良市田原地区~
キハダの機能性成分を研究している大学の研究グループ及びキハダを栽培している生産者等が奈良市田原地区を訪れ茶農家との交流会が行われました。
キハダ研究グループは、キハダ葉を原料としたキハダ紅茶及び抽出液の機能性成分を研究するため、田原地区で和紅茶を製造している茶農家を訪問し茶畑の見学、製茶工場の見学及び意見交換により緑茶・紅茶の製造方法等の説明を受け、キハダ葉の紅茶としての適性を相談しました。
キハダは、ミカン科キハダ属の落葉高木でアジア東北部、日本中の山地の落葉広葉樹林帯に自生しています。樹皮(内皮)は黄檗(おうばく)という名で生薬として利用されています。
近畿農政局奈良県拠点は、産学連携による新たな研究が前進するよう情報共有のため交流会に参加しました。
(取材・撮影:令和4年2月)

茶畑の見学
田原地区は奈良市東部に位置し、市街地から車で約30分の場所にあり、標高が400mの中山間地帯で水田と茶畑が広がる自然豊かな里山です
田原地区は、昼夜の寒暖差が大きく、茶の芽がじっくり成長します

田原東雲(しののめ)共同製茶工場の見学
製茶工場を見学し、中尾農園の中尾代表からお茶作りの作業工程の説明を受けました
一般の方も、
「田原やま里博物館」として工場見学も可能です
製造工程の見学のほか、おいしいお茶の入れ方をアドバイスしてもらえます

★紅茶作りのプロセス
(ア)萎凋(いちょう)・・・摘んだお茶をしおらせること
(イ)揉捻(じゅうねん)・・・お茶の葉を揉んで発酵を促す
(ウ)発酵(はっこう)・・・湿気と温度を管理した環境で茶葉を発酵させる
(エ)乾燥(かんそう)・・・熱風を当て、茶葉の発酵を止める
(中尾代表・・・左から2人目)

お茶のテイスティング
いろいろなお茶を飲み比べることで、製造工程の違いによるお茶の多様性を感じられます
右・・・和紅茶
中央奥・・・ほうじ茶
中央手前・・・深蒸し茶
左・・・煎茶(さきみどり)

神社の社務所で意見交換
中尾農園の中尾代表の解説を受けながら、穏やかな雰囲気で、キハダ葉を原料とした紅茶の適性や大和茶の現状について語り合う関係者


≪交流会参加者≫
(キハダ研究グループ)
甲南女子大学 医療栄養学部 天野准教授
光華女子学園 浅田名誉教授
京都光華女子大学 健康科学部 水道教授
(教育ビジネス事業者)
株式会社ワークアカデミー 大石代表取締役会長 ほか1名
(茶農家)
中尾農園 中尾代表
田原ナチュラル・ファーム 福井代表
(キハダを栽培している生産者)
農業生産法人有限会社ポニーの里ファーム(高取町) 保科総括マネージャー
★中尾農園 ホームページ
https://nakao.farm/outline/
★田原ナチュラル・ファーム ホームページ
https://tawaranaturalfarm.com/
★農業生産法人有限会社ポニーの里ファーム ホームページ
https://www.ponynosatofarm.com/
★「田原やま里博物館」の見学
(事前予約が必要)
館長:中尾農園 中尾 義永
電話:0742-81-0257(工場)
開館日:公開は、5月初旬~7月中旬
お問合せ先
奈良県拠点
電話:0742-32-1870
FAX:0742-36-2985