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近畿農政局

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百年以上の歴史あるぶどうの町の取組

たわわに実ったぶどう棚

明治時代からぶどうの栽培が始まり、昭和初期には日本一の産地であった柏原市。その中でも旧堅下村に当たる地域は、100年以上続くぶどうの産地であるとともに、ワイン造りも100年の歴史があります。古くから続くぶどう園と景観を未来に残そうと、地域ぐるみで取り組んでいます。
(令和4年7月)


代表取締役の高井利洋さん(左)と麻記子さん(右)

【代表取締役の髙井利洋さん(左)と麻記子さん(右)】

大正3年創業「カタシモワインフード(株)」の取組

カタシモワインフード(株)は、大正時代よりワインの製造を行っている100年の歴史を誇るワイナリーです。ぶどう農家の高齢化等により急増する耕作放棄地の解消と地域活性化のため、高齢の農家からぶどう園を買い取ったり、ぶどう栽培を目指す就農希望者を育成したりと、地域のぶどう園を守る活動をしています。また、住み手がいなくなった古民家を買い取り、ぶどう園と合わせて守ることで、景観の保全と観光振興を目指しています。都市近郊にワイナリー畑があるという立地を生かし、2025年の大阪・関西万博に向けてぶどう、ワイン、街並みなど地域全体を観光資源とした様々な取組を進めています。


古民家が並ぶ街並み

【古民家が並ぶ街並み】


さらに、「大阪ワイン」の認知度を向上しブランド化を図るため、2012年に「大阪ワイナリー協会」、2016年に「関西ワイナリー協会」、2019年に「西日本ワイナリー協会」を設立されました。大阪ワイナリー協会では、日本のワインの認知度向上や需要振興のほかに、協会会員のスキルアップや品質向上、相互扶助のシステム構築等にも取り組んでおり、大阪ワインは、国税庁からGI大阪(酒類の地理的表示)、文化庁から100年フードに認定されました。

安明寺のぶどうの天井画

【安明寺のぶどうの天井画】

ぶどうの天井画がある「安明寺」

カタシモワインフード(株)のすぐ近くにある「安明寺」は、江戸時代の寛永5年(1628年)に創建された歴史あるお寺です。さらに、屋根瓦にはぶどうの彫刻が彫られ、お空殿には創建当時から金色のぶどうが装飾されています。本堂の天井には、坊守様が1年間かけて自ら描かれたぶどうの天井画があります。80枚の天井板に、マスカットやベリーA、本ぶどうなどの葉や果実が丁寧に描かれています。近年はぶどう農家が減少していますが、「ぶどうの町を次世代につなげたい」という思いで制作されました。また、100年間育てられたぶどうの木の根を農家から譲り受け、大切に保管しています。


ぶどうの小道

【ぶどうの小道】


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