「自然力栽培」で循環型農業に取り組む

【収穫したパクチーを手に、左が谷本農園長、右が割石さん(野村工務店HPから引用)】
交野市に本社がある株式会社野村工務店のグループ会社である野村ファーム株式会社は、周りを住宅地で囲まれた自社農園で、パクチーを中心とした野菜や自然環境を活かした原木しいたけを栽培されています。今回、野村ファーム株式会社を訪問し、農園長 谷本 達久さんと職員の割石 結美歌さんにお話を伺いました。
(令和4年12月)

【野村ファーム全景(後方が竹林)】
経営概要
農産物:原木しいたけ、パクチーその他季節野菜
経営面積等:農地面積 約9,000平方メートル (うちハウス5棟)
(竹林約6,000平方メートルは交野市及び民間からの借地)

【竹林の中に並べられている原木】
栽培方法の特徴
しいたけは原木栽培で、竹林を有効活用し、ほだ木(約45,000本)を並べ、自然環境のまま育て、肉厚で香りの良いしいたけを栽培されています。
また、パクチーを主とした野菜は、植物性たい肥やもみ殻、牡蠣殻、鶏ふんなどを使い、農薬や化学肥料を使わず、環境に配慮した栽培方法に取り組まれています。

【昔ながらの原木で育ったしいたけと「森育ち」】
ブランド化の取組
大消費地に近く、その日に採れた原木しいたけを生で出荷できるという都市農業の強みを活かし、大産地の乾燥しいたけとの差別化や「森育ち」というネーミングでブランド化を図り、近隣百貨店や直売所等で販売されています。また、認知度向上の一環として交野市のブランド「カタノのチカラ」(注)の認証を受けられています。
パクチーを主とした野菜はグループ会社で展開する飲食事業「ベトナム料理店」2店舗で自家農園の自然力栽培でじっくり育てた野菜として提供されています。

【循環型農業の中心となっている池(野村工務店HPから引用)】
循環型農業の取組
野村工務店のスタッフが手作りした池に、汲み上げた井戸水を流し金魚や鯉などを飼育し、生物の活動を通して養分を含んだ水を野菜づくりに使用されています。また、地下水は保健所の水質検査を受け、グループ会社で展開する飲食事業でも活用されています。今後は、使用後の原木や竹林の竹などをバイオ炭にして畑の土づくりに使い、さらなる資源循環型農業に取組んでいきたいとのことでした。
今後の目標及び将来展望
「今後、農地を拡大することは困難なので、野菜等の加工品の製造や民泊でのしいたけ狩りのオプションを付けた観光農園などに取組みたい。」と抱負を語られました。
交野市が交野の自然環境や歴史文化などの地域資源を生かした魅力ある商品を交野ブランドとして認定したもの。
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