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近畿農政局

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特例子会社による農福連携の先駆的な取組

水色の作業着を着て挨拶する水谷社長【社長の水谷  亨氏】

大阪府泉南市  ハートランド株式会社

障碍(がい)者(注1)を雇用し、施設園芸で野菜の生産を行っている、大阪府泉南市のハートランド株式会社に大坪近畿農政局長と桑原地方参事官と共に訪問し、施設の見学及びみどりの食料システム戦略や農福連携対策について意見交換を行いました。
ハートランド株式会社は、コクヨ株式会社の特例子会社(注2)の農業生産法人で、平成18年に設立、翌19年から操業されました。社員は18名でうち障碍者7名を雇用されています。特例子会社の農業生産法人としては、日本初であり、主にサラダほうれん草、小松菜及びパクチーを水耕栽培で生産されています。

  (令和4年6月)


苗箱に種を入れる作業中の社員【播種作業中の社員】

勤務体制

通常の作業に係る勤務は、月曜から土曜までで、日曜は社員1人が出勤し、主に出荷作業を行っています。障碍の程度や適性を見極め作業分担を決め、各自、毎日、同じ作業を行っています。しかし、社員の休日の確保や突発的な休暇等に対応する必要があるため、今後は一人の社員が複数の作業ができるようマルチスキル化を図っていきたいとのことです。


収穫間近のほうれん草【収穫間近のほうれん草】

環境負荷低減農業により大阪エコ農産物認証を取得!

液肥を自動制御し、農薬を極力使用しない独自の衛生基準を設け、生産したサラダほうれん草は、大阪エコ農産物を認証(注3)しています。


計量、袋詰め作業【計量・袋詰め作業】

他の障碍者作業所との連携

計量・袋詰めの作業は職員の他、近くの障碍者作業所6社から毎日20人程度(年間約7,000人)の応援を受け行われています。派遣された障碍者の方々は、ハートランドの作業員に選ばれることが、作業が出来る者であると認められたという自信になっているとのことです。


山内部長から説明を受ける【山内部長から説明を受ける】

今後の展望

代表取締役社長の水谷亨氏は、四代目として令和4年4月に就任されましたが、常勤の社長は、初代以来とのことです。
農業生産法人として、品質の良い野菜を生産・出荷し、経営を強化していきたいと抱負を語られました。
大阪府のハートフルアグリネットワーク(注4)とも連携・協力し、更なる障碍者の自立・活躍を支援していきたいとのことです。






(注1)障碍者
コクヨグループでは、「障がいを持つことは困難なことではあるが害ではない。」という基本的な考えに基づき「障碍者」という表記を用いている。

(注2)特例子会社
「障害者の雇用促進等に関する法律」に定義された、障害者雇用に特別な配慮(施設の改善など)をした子会社で、障害者に配慮された職場環境が整うことで、就労の機会と職域の拡大につながる。

(注3)大阪エコ農産物
農薬や化学肥料の使用量を通常の半分以下で栽培された農産物のこと。

(注4)ハートフルアグリネットワーク
大阪府内でハートフルアグリ(農と福祉の連携)に取組む企業や、福祉事業所などが情報共有や意見交換、相互の取組の支援などを行うことにより、各事業所が抱える課題を解決し、府内でのハートフルアグリを推進するためのネットワーク。

*ハートランド株式会社  ホームページ
title="https://www.kokuyo.co.jp/heartland/">https://www.kokuyo.co.jp/heartland/

*大阪府拠点平成31年度フォトレポート
https://www.maff.go.jp/kinki/tiiki/osaka/2019phot/31_noufuku/pioneer.html





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