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近畿農政局

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「園芸療法で生きがいづくり」~ 特定非営利活動法人たかつき ~

園芸療法士の石神洋一さん

大阪府高槻市において、園芸療法士である石神洋一さんが代表を務める介護保険施設「NPO法人たかつき」が運営する、デイサービスセンター晴耕雨読舎を訪問しました。この施設では、農園芸や大工仕事、室内での創作活動などを通じて、施設利用者の生きがいづくりや健康維持、増進に向けた園芸療法を実施しており、令和5年12月には「ノウフク・アワード2023」(チャレンジ賞)を受賞されました。
(令和6年4月)


デイサービスセンター晴耕雨読舎

【デイサービスセンター晴耕雨読舎】

沿革

平成13年に、介護予防のサービスを提供する施設を開所。 平成19年に、今回訪問した介護保険施設である「デイサービスセンター晴耕雨読舎」を開所し、要支援・要介護高齢者の生きがいづくりや健康維持・増進のため、施設と隣接する農地7aを借りて園芸療法を実施しています。平成30年より、施設から少し離れた遊休農地(4.5a)を借り、比較的体が動く利用者とともに畑として活用しています。


レイズドベッドを利用した 「自分の畑」

【レイズドベッドを利用した「自分の畑」】

作業がしやすくなる工夫1

施設利用者の9割強が、スタッフと相談しながら、「自分の畑(注)」で野菜等を育てています。 畑には立札を立て、氏名や作業日、作業内容を書くことによって、施設利用者とスタッフの両者が、畑に行けば必要なことがわかるように工夫をしています。
(注)「自分の畑」とは、レイズドベッドと呼ばれる、施設利用者が作業しやすい高さ(約60cm)に合わせて木枠で作られた畑のことです。


屋外休憩スペース「いっぷく庵」

【屋外休憩スペース「いっぷく庵」】

作業がしやすくなる工夫2

屋外での作業中に、施設利用者が休憩等を理由に一度屋内に入ると、再び屋外に出るハードルがあがるため、休憩スペース「いっぷく庵」を屋外の庭の中に設置することにより、屋外での作業を続けやすくしています。このほかにも、施設利用者が自分の力でできることを安全にできるように、たくさんの工夫がなされています。


花壇の花で利用者が作った花束

【花壇の花で利用者が作った花束】

今後の展望

NPO法人たかつきは、介護保険施設の運営とともに、川で遊んだり、畑で作物を育てたりするなどの、親子で参加するこども向けの自然体験活動を行っています。今後は、こども向けの自然体験の活動スペースを増やしたいと考えているそうです。また、「行政と介護保険施設が協力して、より良い取り組みを実施できたらよい。」と抱負を語られました。

特定非営利活動法人たかつきHP
https://npo-takatsuki.org/

お問合せ先

大阪府拠点

TEL番号:06-6941-9062