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近畿農政局

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花畑とエディブルフラワーで地域を活性化!

滋賀県東近江市|87(HANA)株式会社

滋賀県東近江市でエディブルフラワー(食用花)の栽培から販売まで行い、近畿農政局「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」(第7回)に選定された87株式会社を訪問し、代表取締役の増田健多さんと意見交換を行いました。 四季折々の花を化学農薬を使わずに育て、一輪ずつ手作業で収穫された花びらは、主に乾燥させた「ドライエディブルフラワー」としてECサイト等で販売されています。


増田代表取締役との意見交換の様子
窓辺には色とりどりのドライエディブルフラワーが並べられていました。




色鮮やかなドライエディブルフラワー (87株式会社提供写真)


トライアンドエラーの繰り返し

平成27年、地域おこし協力隊として東近江市にUターンされた増田さんは、協力隊の活動と並行して取り組まれていた食用花を使って、地域を活性化できないかと考えられました。 平成30年から本格的に事業を開始され、栽培方法や商品化にはとても苦労されたそうです。

現在、販売の約9割を占めるドライエディブルフラワーは、乾燥時に色が落ちないよう花の種類ごとに温度調節が必要とのこと。適温を確立するまでが正に「トライアンドエラー」だったとおっしゃっていました。

ドライエディブルフラワーを開発できたことで、生花では大変だった梱包・発送が容易になり、長期保存も可能になったことで、廃棄ロスが大幅に削減できたとのことです。


ドライエディブルフラワーを手作業で袋詰め


生花は、主に近隣の洋菓子店等に販売されています。
(エディブルフラワーを使った誕生日ケーキ  87株式会社提供写真)


エディブルフラワーは味や香りがほとんどなく、お菓子や料理に添えたり混ぜたりすれば、レシピの変更等新たな開発コストを掛けずに付加価値を付けることができます。
(ドライエディブルフラワーを使ったドーナツ  87株式会社提供写真)


栽培ハウスの中で、増田さんから説明を受けました。



ハウス内では様々な種類の花が栽培され(上)
ビオラがきれいに咲いていました。(下)

コミュニティ施設「食べられるお花畑」の実現に向けて!

87株式会社では、耕作放棄地で栽培したエディブルフラワーを使ったジェラートの工房開設を予定されています。ジェラートには市場流通に乗せることができなかった滋賀県産フルーツを使うことで、食品ロス削減と農家の所得向上に貢献できると考えておられます。今後は近隣の農地を借りて栽培面積を拡大し、景観が良く、食用花の食べ比べやお菓子作りを体験できるコミュニティ施設の開設プランを立てておられます。

高齢者から若者、地域外の人たちも集える場所になり、地域と農業の活性化に繋がる施設を目指したいとおっしゃっていました。



増田さんの収穫作業風景 (87株式会社提供写真)


87株式会社
https://www.87farm.com/

お問合せ先

滋賀県拠点 地方参事官室
TEL:077-522-4261