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近畿農政局

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農業と水産業の連携による取組「もりやまびわこパール野菜」
ディスカバー農山漁村の宝アワードに選定

滋賀県守山市|もりやま食のまちづくりプロジェクト

琵琶湖で養殖される「淡水真珠」の貝殻を焼却したパール灰を畑に散布し生産された野菜を「もりやまびわこパール野菜」(以下「パール野菜」という。)としてブランド化に成功した農業と水産業の連携の取組が、地域資源を活用し地域の活性化や所得向上に取り組む優良事例として、農林水産省及び内閣官房が実施する「第11回ディスカバー農山漁村(むら)の宝アワード」(コミュニティ・地産地消部門)に選定されました。 取組を主導した産学官の連携組織である「もりやま食のまちづくりプロジェクト」は、守山市で農水産物の生産から消費に至るまで「食と農水」をテーマとして、地産地消、食育、健康、6次産業化の各分野における取組を効果的に結び付け、新たな事業展開をすることにより、地域活性化を図ることを目的として活動している団体です。


江藤農林水産大臣と記念撮影
江藤農林水産大臣と記念撮影

選定証授与式に出席された皆さん
選定証授与式に出席された
もりやま食のまちづくりプロジェクトの皆さん


びわ湖パール
同じものがひとつとしてないびわ湖パール






廃棄される貝殻を有効活用

母貝は大きいものでは30cmほどあります。海の牡蠣殻が農業用の土壌改良材に使用されている事例を参考に大量に廃棄される貝殻の肥料化を検討し、燃焼処理した「パール灰」を製造しました。 アルカリ性のため、酸性土壌の土壌改良材として活用でき、散布したほ場では、野菜の根張りがよく、生産性を高める効果があると評価されています。

また、淡水真珠貝のため塩害の心配がなく、焼却することで有害物質の混入も阻止でき安心して使用することができます。




個性豊かな「びわ湖パール」

琵琶湖で養殖される淡水真珠の母貝には、琵琶湖固有種の「イケチョウガイ」が使用されます。無核で養殖するため、色や形、大きさなど様々で個性豊かな真珠ができ、一つ一つ違う魅力を楽しむことができます。

  廃棄される使用済みの真珠貝殻
  廃棄される使用済みの真珠貝殻
  焼却処理された「パール灰」
  燃焼処理された「パール灰

もりやまびわこパール野菜
「パール灰」を散布して栽培された「もりやまびわこパール野菜」

種類も豊富なパール野菜

「パール灰」を活用し栽培されている野菜や果物は試験的な栽培も含め現在約15品目。 小松菜やキャベツ、ブロッコリー、じゃがいもを始め、今年は守山市の特産品である「モリヤマメロン」にも活用が検討されています。 当プロジェクトにより復活し守山市の特産品となった伝統野菜「守山矢島かぶら」にも、「パール灰」を活用し生産されているものがあります。

 

     パール野菜ブロッコリー収穫体験
       パール野菜 ブロッコリー収穫体験


また、立命館大学食マネジメント学部とコープしがで「パール野菜の総菜メニュー開発」を行い、商品化することでブランド化の周知と消費拡大を図る取組もされています。

パール野菜で地産地消を推進

パール野菜を学校給食の食材として提供するとともに、収穫体験を実施することで、地産地消の推進にもつながりました。

パール野菜を使用した給食
パール野菜(小松菜・キャベツ・いちご) を使用した給食*


農家との合同湖底ごみ収集の様子
合同湖底ごみ収集の様子

農家の琵琶湖漁業への理解深まる

滋賀県には、世界農業遺産認定の漁業と農業が織りなす「琵琶湖システム」がありますが、本地域では農業者と漁業者が現場レベルで関わることはほとんどありませんでした。本取組で合同で琵琶湖の清掃活動を行うことにより、農業関係のごみが琵琶湖へ流出していることや、濁水問題など農業者の琵琶湖漁業への理解を深めるきっかけとなりました。


 


守山市長への選定証受賞報告会

1月24日当プロジェクトと意見交換を実施し、同日開催された守山市長への選定証受賞報告会にも出席させていただきました。




意見交換の様子
プロジェクトメンバーとの意見交換の様子 

守山市長への選定証受賞報告会での懇談の様子
守山市長への選定証受賞報告会での懇談の様子




意見交換では、「パール灰」活用の取組を県内の他地域にも広げ滋賀県を代表するブランドに成長させたいと今後の意気込みを語っておられました。


*写真提供:もりやま食のまちづくりプロジェクト

お問合せ先

滋賀県拠点 地方参事官室
TEL:077-522-4261