「次世代に願いを込めて紀州備長炭を語る!」
BUZZ MAFF「紀州備長炭 焼いてみた!」(※1)の撮影に御協力頂いた炭焼き職人の土山徹(つちやま とおる)(※2)さんが、令和3年1月26日(火曜日)田辺市立中辺路小学校で1~2時限を利用して「紀州備長炭」をテーマに出前授業をされました。
【出前講座の内容】
・ 紀州備長炭の名前の由来
・ 備長炭用材(ウバメガシ)の説明
・ BUZZ MAFFの内容を教材用に編集したDVDを放映しながらのお話
「伐採、木ぞろえ、窯入れ、焼き、窯出しといった製炭の一連の流れや、炭を焼く際に土山さんが大切にしていること
(伝統技術と持続的可能な山林利用)など」
講師の土山さん
ウバメガシの説明
ウバメガシの原木と備長炭(机の右上)を配布
生徒に備長炭を見せながら
・ 材料であるウバメガシは、適切な管理(択伐(たくばつ)と萌芽更新(ほうがこうしん)を説明)(※3)が必要。
・ 先人が炭を焼く技術を伝えて下さっただけでなく、原料であるウバメガシの山を守ってきて下さったからこそ、いま私が
炭を焼くことができる。
・ 材料があるからといって無計画に使ってしまっては、この先に生きる人が困ることになる。これは製炭に限ったことでは
なく、人が生きていく上で常に持ち続けなければならないこと。

【児童からの感想】
・ 旧中辺路町で昔は300人もいた炭焼き職人が4人にまで減ってしまったことや、炭にも種類(黒炭・白炭)があることは
知らなかった。
・ 炭を窯で焼くことは知っていたが、DVDを見てこんなに長い時間と手間がかかり、技術が必要であることを知り、備長炭
の価値が分かった。
(※1)BUZZ MAFF・・・農林水産省公式YouTubeチャンネル。我が国の農林水産物の良さや農林水産業、農山漁村の魅力を
発信するプロジェクト。「紀州備長炭 焼いてみた!」は近畿農政局和歌山県拠点が作成した動画。
「紀州備長炭 焼いてみた!」アドレス
https://www.youtube.com/playlist?list=PLVc03uX0IwZv4B-jCGTnjMSEumWEVkOeZ
(※2)土山さんのご紹介(近畿農政局和歌山県拠点 農業者紹介サイト)
https://www.maff.go.jp/kinki/tiiki/wakayama/torikumi/img/tutiyamatooru/tutiyamatooru.html
(※3)択伐・・・森林を一度に伐採せず、成長度合いによって少しずつ抜き伐りし後継樹を育てること。
萌芽更新・・・択伐した切り株の根元から伸びた萌芽を生長させ、次の薪炭材に育てること。
お問合せ先
近畿農政局和歌山県拠点
ダイヤルイン:073-436-3831