「塩作り」から「ごま栽培」へ取組を広げています
平成14年から「釜炊き自然塩(塩屋の天塩)」を製造・販売している「社会福祉法人太陽福祉会 菜の花作業所(御坊市)」は、これまでは塩作りの合間に、製塩作業場に隣接する遊休農地の一部を借りて利用者の農業活動(野菜栽培)を行っていましたが、令和2年から、本格的に金ごまと大根の栽培に取り組み始めました。
新たな取組を行うことで、利用者の就労を拡大し工賃アップを図り、将来にわたって安心して暮らせる環境を整えるとともに、耕作放棄地の解消や地域の人々との交流など、地域活性化の一助になればとの思いから、農作物の栽培に取り組んでいます。
また、塩作りの際にできる「にがり」にはミネラル分が豊富に含まれているので、野菜の栽培に活用できないか、現在、模索中です。
金ごま栽培の様子を紹介します。
【6月下旬:種まき】
雑草対策のために敷いたマルチシートの穴に、種を蒔きました。
後で成長の良い苗を残して間引くので、だいたい5粒くらい蒔ければいいのですが、利用者さんは丁寧に5粒ずつ蒔いてくれます。

【8月:開花】
かわいらしいピンク色の花が咲きました。
農薬を使っていないので、畑にはカメムシなどの生き物もいます。
ごまの葉や茎についたカメムシは、早朝の涼しい時間帯に、手作業で取り除きました。

【10月上旬:刈り取りと乾燥】
刈り取って葉っぱを取り除き、5本ずつまとめてひもで括ります。
括った茎は倉庫に運び、稲の「はさがけ」の要領で、ひもに吊るして乾燥させます

【10月末:ふるいがけ】
乾燥が終わった茎をたたいて鞘からごま粒を落とし、ふるいがけをしてごみを取り除きます。
この後、20キログラムの袋に入れて、ごまメーカーに販売します。

●菜の花作業所の職業指導員の柏木克之さんに、金ごま栽培について伺いました。
(柏木さん)
「金ごまは、種まきから約100日で刈り取りを行います。その間、施肥は元肥のみで農薬は使用せず間引きや虫取りを行う程度で比較的栽培しやすいのですが、ごま粒にするまでには手間がかかる上にロスもあるため、農家の儲けにはなりにくい作物だと思います。しかし、国産のごまには需要があります。その栽培を福祉施設が請け負うということも私たちの役割なのかなと思います。製塩作業場の隣接地にはまだ遊休農地があるので、さらに栽培面積を増やして工賃アップにつなげていきたいと思っています。」
●また、福祉施設が行う農業について、柏木さんは次のように話してくれました。
(柏木さん)
「利用者さんの中には、対人恐怖症や室内の作業が向かない方がいます。でも農作業はできる方もいるので、福祉施設が農業を取組の一つとするのは良いことだと思います。取組を拡大するためには他の農家へ出向いて農作業をする方法もありますが、当作業所ではスタッフが足りないため同行するのは難しいことから、製塩作業場に隣接する農地で栽培面積を増やしながら金ごま等の栽培を続けていきます。また、今まで利用者さんは「農作業のお手伝い」でしたが、これからは利用者数名に農作業専門で頑張ってもらって「農作業の戦力」を育て、農業の取組を継続していきたいと思っています。」
かわいらしいピンク色の花が咲きました。
農薬を使っていないので、畑にはカメムシなどの生き物もいます。
ごまの葉や茎についたカメムシは、早朝の涼しい時間帯に、手作業で取り除きました。

【10月上旬:刈り取りと乾燥】
刈り取って葉っぱを取り除き、5本ずつまとめてひもで括ります。
括った茎は倉庫に運び、稲の「はさがけ」の要領で、ひもに吊るして乾燥させます

【10月末:ふるいがけ】
乾燥が終わった茎をたたいて鞘からごま粒を落とし、ふるいがけをしてごみを取り除きます。
この後、20キログラムの袋に入れて、ごまメーカーに販売します。

●菜の花作業所の職業指導員の柏木克之さんに、金ごま栽培について伺いました。
(柏木さん)
「金ごまは、種まきから約100日で刈り取りを行います。その間、施肥は元肥のみで農薬は使用せず間引きや虫取りを行う程度で比較的栽培しやすいのですが、ごま粒にするまでには手間がかかる上にロスもあるため、農家の儲けにはなりにくい作物だと思います。しかし、国産のごまには需要があります。その栽培を福祉施設が請け負うということも私たちの役割なのかなと思います。製塩作業場の隣接地にはまだ遊休農地があるので、さらに栽培面積を増やして工賃アップにつなげていきたいと思っています。」
●また、福祉施設が行う農業について、柏木さんは次のように話してくれました。
(柏木さん)
「利用者さんの中には、対人恐怖症や室内の作業が向かない方がいます。でも農作業はできる方もいるので、福祉施設が農業を取組の一つとするのは良いことだと思います。取組を拡大するためには他の農家へ出向いて農作業をする方法もありますが、当作業所ではスタッフが足りないため同行するのは難しいことから、製塩作業場に隣接する農地で栽培面積を増やしながら金ごま等の栽培を続けていきます。また、今まで利用者さんは「農作業のお手伝い」でしたが、これからは利用者数名に農作業専門で頑張ってもらって「農作業の戦力」を育て、農業の取組を継続していきたいと思っています。」
お問合せ先
近畿農政局和歌山県拠点
ダイヤルイン:073-436-3831
FAX番号:073-436-0914