「小浦れんげ米」ブランド化に向けて
— 地域農業の再生、担い手の確保、農地保全等の取組 —ドローンを使用した緑肥植物の種子散布が、和歌山県日高町小浦地区において行われました。
「小浦れんげ米」ブランド化による地域農業の再生、担い手の確保、農地保全等、非常に有意義な取組で注目しています。
同地区では、農業農村整備事業により約10haの圃場を整備しています。今回、緑肥植物の種子を散布した圃場は、整備事業のため、ここ数年間何も栽培しておらず、肥料ゼロの状態。
この圃場を来年度以降、一般社団法人アッセンブル日高(注)が「化学肥料を多用する慣行栽培」から緑肥により地力を上げる「緑肥を活用した循環型農業」へ転換し、令和8年産から「小浦れんげ米」として栽培・ブランド化する計画です。
また、緑肥植物のうち夏に咲く花(ひまわり、マリーゴールド)や、早春に咲くれんげを「景観植物」として観光資源化を検討中とのこと。
【地元農業者による手播き作業】
【緑肥植物の種子をドローンへ】
令和6年5月23日、整備工事が終了した大船河エリア約3ha(14区画)の圃場において、地元農業者による手播きとドローンにより、5種類の緑肥植物の種子を試行的に散布しました。担い手が減少するなか、労力の軽減や効率化のためドローンの導入を検討していくこととしています。
参加者は、県振興局、日高町、同町農業委員会、小浦土地改良区、アッセンブル日高、JA紀州及び小浦地区農業者等の皆さん。
ドローンによる種子の散布作業は、園芸店ナーセリーナカムラ(御坊市)が実施。ドローンは、圃場外郭の座標を記録する準備作業後、散布を開始しました。
途中、降雨に見舞われる中、次々と種子を補充、バッテリーを交換しつつ、散布は順調に進みました。今回撒いた緑肥植物は、9~10月に鋤き込み、その後に、れんげの種子をドローンで播く予定です。
【種子散布に向かうドローン】
【種子散布中のドローンは完全自動航行】
【自動走行中のドローン】
【ドローンによる実演を見守る参加者】
(注)一般社団法人アッセンブル日高
令和5年7月に日高町の若手生産者が農作業の分業化と農業機械等の共同利用による生産方式の確立を目的に発足。令和6年4月に法人化。今回、整備が終了した圃場全てを農地中間管理機構を通じて借受予定。代表は白井雄太氏。
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近畿農政局和歌山県拠点
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