
笹巻き R4.4.28
明日からゴールデンウィークが始まります♪ 長いお休みの方だと何連休になるのでしょうか? 思い思いの休日をお楽しみくださいませ(^○^)
この時期になると、あちらこちらで鯉のぼりが揚げられているのを見かけますね。 来たる5月5日は五節句の一つ「端午の節句」にあたり、男の子の健やかな成長を願ってお祝いをする日とされています。
今回は、端午の節句を祝う行事食「笹巻き」についてご紹介します。 笹巻きとは、餅米を笹の葉で巻き、いぐさで結んで茹で上げたもの。 笹巻きは主に東北や新潟県などの呼び名で、全国的には「ちまき」と呼ばれ、端午の節句に「柏餅」などとともに各家庭で供えられてきました。 そう言えば「ちまき食べ食べ♪」という歌詞の童謡がありましたね(^O^)
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笹巻きの形は、三角形や三角すい型、円すい型など地域によって様々で、一般的にはお湯で茹で上げますが、山形県鶴岡市の南部では灰汁水で煮るのだとか。 笹の葉には抗菌性や防腐性があると言われ、昔から保存食や携帯食の包装に使われてきました。 それを見出した先人の知恵は、素晴らしいですね。
笹の葉は、東北では5月末から6月頃に大きく育つので、その時期に採った笹の葉を冷凍保存して一年中使用するとのこと。 端午の節句のほか、昔は笹の新葉が出る頃にもよく作られていましたが、最近は笹を採る人も減り手間がかかることもあって、作る家庭は少なくなってきているようです。
小さい頃は、祖母が作ってくれたり、近所の人が作ったものをいただいたりしたものでした。 高校時代には、選択科目の「食物」で笹巻きを作ったことがあり、みんなで高校近くの山に笹採りに行きました。懐かしい思い出です(*^_^*)
ネットで笹の葉といぐさを見つけたので、取り寄せて、笹巻きを作ってみました。
作り方は宮城バージョンです。

【笹巻き】 〇材料(5~6個分) もち米1合、笹の葉10~12枚、いぐさ5~6本、きなこ、砂糖、塩各適量 *笹巻き1個に笹の葉2枚、いぐさ1本を使用。
1.もち米は研いで一晩水に浸し、ざるに上げ水気を切っておきます。 2.笹の葉といぐさを下茹でして水にとり、一晩浸し水気を拭き取ります。 3.笹の葉1枚の表面を内側にして円すい状に丸め、その中に1のもち米を八分目位まで入れ、葉を手前に折りたたみ蓋をします。
4.3にもう1枚の笹の葉で、表面を内側にして蓋をするように折りたたみ三角形に形作ります。いぐさで笹巻きの3辺を縛り、しっかり結びます。 *全部終わったら笹巻きを束ね、適当な長さでいぐさを結びます。
5.鍋に4を入れて、たっぷりの水を入れて火にかけ、沸騰してから1時間ほど茹で上げます。 *湯量がが少なくなったらお湯を足します。 6.火を止めて、ザルに取り出し冷ましたら出来上がりです。
笹の葉をはがし、砂糖と塩で調味したきなこをたっぷりつけていただきます。 笹の葉の香りが広がり、もち米ときなこの相性が絶妙です。 この温もりある伝統料理、絶やしたくないものですね(*^_^*)
令和4年4月28日
東北の郷土料理「ばっけみそ」 R4.4.21
東北では、あちらこちらで桜の見頃を迎えています✿ すっかり春の陽気になりましたが、今回は、春を告げる山菜「ふきのとう」を使った東北の郷土料理「ばっけ味噌」をご紹介します。
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「ばっけ」とは東北の方言で「ふきのとう」のこと。 「ばっけ味噌」は、ふきのとうをさっと茹で粗く刻んだものを炒め、味噌、砂糖、酒などで味付けしたもので、「ばんけ味噌」「ふきのとう味噌」「ふき味噌」などとも呼ばれています。 地域や家庭によって作り方は様々で、宮城や山形では、くるみをすって加えることも。
江戸時代、「味噌を用いず木葉、草根を食えばその毒にあたる」という教えが広がり、木の葉や草の根を食べる時には味噌が使われていたとのこと。 次第に、季節の食材などを一緒に練り込んだ練り味噌に発展し、ばっけ味噌もそうして作られるようになったと考えられています。
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ふきのとうは、雪解けが終わる2~3月頃、川岸や土手などに一斉に芽を出すことから「春の使者」とも呼ばれています。 「春の皿には苦みを盛れ」ということわざがありますが、山菜や春野菜を食べることによって冬の間に体に溜まった脂肪や老廃物が排出され、春仕様の体に切り替えることができるそうです。
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冬眠から目覚めた熊が最初に食べるのも、ふきのとうと言われているそうですよ。 眠っていた体を目覚めさせるため、本能が働くのかもしれませんね。
ふきのとうは、花が咲いてしまうと苦味も強く不味くなるので、花が開く前のつぼみのうちが食べ頃です。 お店でふきのとうを見つけたので、ばっけ味噌を作ってみました(^_^)v
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【ばっけ味噌】 〇材料 ふきのとう100グラム、くるみ60グラム、 味噌200グラム、砂糖50グラム、酒大さじ2
1.ふきのとうは洗ってからさっとゆで、水にさらしてアクを抜きます。水気をしぼり粗く刻みます。 2.すり鉢でくるみをすり、味噌とふきのとうを入れてさらにすり、砂糖と酒を加えてすり混ぜます。 3.鍋に2を入れて火にかけ、弱火で練りあわせて出来上がり。
ふきのとうの独特のほろ苦さと香りが味噌とマッチして、熱々のご飯によく合います。 おにぎりの具やお酒のあてにも良さそうです♪ ばっけ味噌は瓶詰めでも販売されていますので、見つけたらぜひ春の味をご賞味くださいませ(^o^)
さて、農林水産省では、全国各地の郷土料理を次世代に継承していくため、各郷土料理の解説やレシピなどを「うちの郷土料理~次世代に伝えたい大切な味~」としてデータベース化し情報発信を行っており、この度、全47都道府県の郷土料理が勢ぞろいしました。 皆さんの馴染みのある郷土料理も掲載されているかもしれません。ぜひご覧下さい。
農林水産省HP うちの郷土料理 https://www.maff.go.jp/j/press/shokuhin/wasyoku/220329.html
令和4年4月21日
銀ざけ R4.4.15
先日スーパーの鮮魚コーナーに、鮮やかなオレンジ色の銀ざけの切身が並べられていました。
そこには「今年も生銀ざけ入荷致しました!」と書かれたポップ表示があり、美味しそうだったので迷わず買ってしまいました♪ このようなおすすめフレーズにはつい飛びついてしまいます(^^ゞ
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銀ざけはサケ科の仲間で、その名前は体色が光り輝く銀色であることに由来します。 脂のりがよく旨みがたっぷりであることから人気があり、ご飯のおかずやおにぎりの具として馴染み深い魚です。
国内で流通している銀ざけはほとんどが養殖とのこと、天然銀ざけは水温の低いオホーツク海や北部太平洋海域に生息し、日本では獲れないそうですよ。 そしてなんと、宮城県は銀ざけ養殖の発祥の地なのです。 ご存じでしたか? しかも生産量は日本一で、全国生産の約9割を占めています。
宮城県の牡鹿半島北部の沿岸はリアス式海岸であり、水深が深く波も穏やかで7月後半まで海水温が20℃以下と低いことから、銀ざけの養殖に適しているのだとか。 山間部で一年ほど飼育された銀ざけの稚魚は、11月頃に海のいけすに移され、翌年3月中旬から7月頃まで南三陸町や石巻市、女川町などで水揚げされます。 まさに今が旬ですね(^O^)
また養殖銀ざけのうち、水揚げの際に「活け締め」「神経締め」という鮮度保持処理を施した「みやぎサーモン」は、宮城を代表するブランド食材です。 みやぎサーモンは高品質かつ高鮮度が魅力で、刺身でも美味しく食べることができ、国の地理的表示(GI*)にも登録されています。
銀ざけは、刺身のほか、焼き物、煮込み料理、鍋物など様々な料理に使える便利な食材です。 塩焼きもシンプルで美味しいですが、ムニエルとホイル焼きにしてみました♪ フライパン一つで簡単に作れますのでおすすめです(^_^)v
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【銀ざけのムニエル】 〇材料 銀ざけ2切れ 塩こしょう適量 酒大さじ1 小麦粉適量 バター15グラム
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1.銀ざけに塩こしょうしてビニール袋に入れ、酒を入れて軽く揉み、さらに小麦粉を加え銀ざけに薄くまぶします。 2.バター半量を熱したフライパンに、銀ざけの皮側を下にして入れて中火で焼きます。裏返して残りのバターを加え、こんがり焼いて出来上がり。 *お好みでポン酢をかけても。
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【銀ざけのホイル焼き】 〇材料 銀ざけ1切れ 玉ねぎ、えのきだけ、しめじ各適量 塩こしょう適量 酒大さ1 バター10グラム
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1.銀ざけに塩こしょうします。玉ねぎは薄切りに、えのきだけ、しめじは根元を切り食べやすい大きさにほぐします。 2.アルミホイルに玉ねぎを敷いて銀ざけをのせ、その上にえのきだけ、バターをのせて塩こしょうし、酒を回しかけます。 3.アルミホイルの口をしっかり閉じてフライパンにのせ、水を1センチくらい入れて蓋をし、中火で15分位蒸し焼きにして出来上がり。
脂がのっていて身が柔らかく、とても美味しいです。 調理の仕方で違った味わいが楽しめるのも魅力ですね(*^_^*) 旬の味をぜひお楽しみください。
令和4年4月15日
菜花(なばな) R4.4.8
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新年度が始まりましたね。 職場近くの公園では桜が咲き始めました✿ 青空に映える桜の綺麗なこと(^O^) 天気がいいと得した気分になりますね♪
食育ブログを担当して3年目に入りました。 引き続き、食に関する情報をお伝えして参りますので、よろしくお願いします。
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春野菜が出回る季節です。
少し前になりますが、スーパーで菜花を買いました。 菜花とはアブラナ科に属する野菜の花芽のことで、菜の花とも呼ばれます。 アブラナ科の野菜には、ナタネ、カブ、キャベツ、ブロッコリー、小松菜、白菜、チンゲンサイなどがあります。
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小松菜や白菜、チンゲンサイなどは葉を若採りして食べますが、収穫せずに冬を越してとう立ち(*)させると「菜花」として、蕾(つぼみ)、花茎、若葉を食べることができるそうです。 *「とう立ち」とは、花芽がついた茎が伸びた状態をいいます。 野菜によってはとう立ちすると味が落ちてしまうものがありますが、葉野菜はとう立ちが始まるとエネルギーが花芽に集中して甘さが増すそうですよ。
私が今回購入したのは、チンゲンサイの菜花。 初めてお目にかかり、見つけた感満載でした(^O^) 葉っぱの大きさはやや小ぶり。 形はやはりチンゲンサイですね。 花が開いているものと、蕾のものを選び2袋買ってみたのですが、調べたら、蕾は小さく締まっているものが良く、花が開いたものは苦味が強くなって食感も悪くなるそうです(^^ゞ
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「チンゲンサイが入っていた袋にレシピが載っていたので、作ってみました。 レシピ付きは嬉しいですね(*^_^*)
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【菜花の辛子マヨネーズ和え】 1.菜花(1束)はさっと茹で冷水に取ります。 2.菜花を食べやすい長さに切り、麺つゆ大さじ2、辛子小さじ1、マヨネーズ大さじ1で和えて出来上がり。
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【菜花とベーコンのオイスター炒め】 1.菜花(1束)はさっと茹で冷水に取ります。 2.菜花とベーコン(適量)を食べやすい長さに切り、サラダ油を熱したフライパンで炒めます。 3.火が通ったら、オイスターソース大さじ1、しょうゆ小さじ1で味付けして出来上がり。
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普通のチンゲンサイよりも甘みがあり、心配した花びらの苦さも全く気になりませんでした(^^ゞ またチンゲンサイ菜花を見つけたら、リピートしたいと思います。
【おまけ】 桜と菜の花といえば、秋田県大潟村の桜・菜の花ロードを思い出します。 写真は数年前のものですが、県道沿い11キロにおよぶ桜並木と菜の花のじゅうたんは、見事です(*^_^*) 今年の見頃はいつ頃でしょうか。 機会があったら、ぜひ行ってみてくださいね✿
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令和4年4月8日
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