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東北農政局

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震災復興室フォトレポート(令和4年度)

令和4年度

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浪江町育苗施設の落成式が行われました。 令和5年3月1日(福島県浪江町)NEWアイコン

浪江町が苅宿地区(旧苅野小学校跡地)に整備を進めてきた「浪江町育苗施設」が完成し、令和5年3月1日に国、県、町、施工者、JA等関係者の出席の下、落成式が行われました。
式典では、浪江町吉田町長から「本育苗施設の有効活用により、生産者のコスト、労力の低減につながり、作付面積の拡大が一層進むものと考えている。町としては、今後、町内の農家の皆様のみならず、多様な担い手が町内で営農できるようなまちづくりに取り組んでいきたい。」との式辞が述べられ、出席した関係者とテープカットし、本施設の開所を祝いました。
本施設は、浪江町が福島再生加速化交付金(被災地域農業復興総合支援事業)を活用して整備した、水稲苗(受益面積:300ha)、たまねぎ苗(受益面積:15ha)を生産する基幹施設であり、機械棟1棟(育苗生産に必要な機械・電気・生産設備等)、緑化棟1棟(幼苗の緑化施設)、硬化棟23棟(緑化苗を外部の環境に慣らし、健苗に生育させるためのパイプハウス)で構成されています。本年3月1日から供用が開始され、管理運営を担う福島さくら農業協同組合では、本施設を利用しながら、健全な苗の安定供給を図ることとしています。
浪江町においては、令和3年から稼働しているカントリーエレベーター(穀物乾燥調製貯蔵施設)に加え、本施設の稼働により、水稲、たまねぎの生産体制が整い、今後の営農再開の加速化が期待されます。

浪江町育苗施設全景 落成式テープカット
浪江町育苗施設全景(画像提供:浪江町)
(ア)機械棟、(イ)緑化棟、(ウ)硬化棟
落成式テープカットの様子
機械棟内部 緑化棟内部
機械棟内部(播種プラント)の様子 緑化棟内部の様子

ピーマン栽培勉強会が開催されました。令和4年11月21日(福島県川内村)

11月21日、川内村主催の「ピーマン栽培勉強会」が川内村役場2階大会議室で開催され、村内の農業者をはじめ、JA福島さくらふたば統括センター、福島県農業総合センター浜地域農業再生研究センター、川内村役場産業振興課の関係者12名が参加しました。
川内村では、反収が高く農業者の所得向上に寄与し、近隣の田村市で栽培実績があるピーマンに着目し、産地化を目指して栽培を推進しています。今年から本格的な栽培が始まり3戸の農家が取り組んでおり、収穫物はJA福島さくらピーマン共選施設(三春町)に集められ、関東地方の卸売市場を中心に出荷されています。
勉強会では、JA福島さくら等の関係機関から夏秋ピーマンの栽培管理、自動かん水システム導入における作業の省力化及び増収の実証研究成果、ピーマン栽培における支援策等を内容とする説明を受けました。
参加者からは、施設整備等に関する質問や「液肥の価格が昨年の倍になり驚いた」「ハウス栽培だったが露地栽培と比較して予想以上の反収を得ることができた」「収穫作業を夕方まで行うと選別作業が夜中までかかってしまうため作業時間の配分を工夫した」「誘引のやり方がよくわからず、やり直しなどの作業ロスがあった」「初めての栽培だったので病害虫の見分けに苦労した」などの報告もあり、産地化に向けた有意義な場となりました。
閉会に当たって、川内村役場産業振興課から「村としてピーマンの産地化を目指して多くの農家に取り組んでもらえるよう支援策を検討しているので、他の農業者へのPR等ご協力をお願いします」との挨拶がありました。

勉強会の様子 夏秋ピーマンの栽培管理を説明 自動かん水システム導入による省力化・増収の説明
勉強会の様子 夏秋ピーマンの栽培管理を説明する
JA福島さくらの職員
自動かん水システム導入により省力化・増収の説明をする福島県農業総合センター浜地域農業総合センターの職員

「楢葉町 日本一さつまいもプロジェクト」収穫祭開催!令和4年11月2日(福島県楢葉町)

福島県楢葉町は、営農再開が段階的に進んでおり基幹作物の水稲に加え、新たな振興作物としてさつまいもの一大産地化を目指しています。
本年7月に楢葉町と包括連携協定を締結した(株)マルトグループ(以下、(株)マルトという)は、いわき市を中心に関東圏にも店舗を展開しているスーパーマーケットで、「ふくしまの復興と楢葉町のさつまいもを日本一に」との思いから(株)福島しろはとファームや地元の学生、企業等と連携し、さつまいもの栽培と新たな商品開発等(6次産業化)にも積極的に取り組んでいます。
この日は、(株)マルト主催の収穫祭が開催され、(株)福島しろはとファームが借りている農地の一部(約20アール)で、5月に苗植え体験をしたふたば未来学園高校や小名浜海星高校の生徒を含む関係者約60人が、丁寧に手で土を掘り、地中から十分に肥大したさつまいも(「ふくしまゴールド」)を収穫しました。
収穫されたさつまいもは高校生のアイデアを生かしながら、(株)マルトがスイーツや惣菜などの商品開発を進め、来年1月の販売を目指し町の特産品を発信していきます。

さつまいも畑 収穫作業 参加者のみなさん
収穫祭が開催されたさつまいも畑 収穫作業風景 参加者のみなさん
(さつまいもがたくさんとれました)

川内村ぶどう品評会が開催されました。令和4年9月29日(福島県川内村)

9月29日、品質と生産技術の向上を目的として、川内村主催の「第1回川内村ぶどう品評会」が村コミュニティセンターで開催されました。
原発事故からの復興に向けた取組の一環として、平成27年から水稲用育苗ハウスを利用した生食用のぶどう栽培が始まり、現在40戸以上の農家が栽培に取り組んでいます。
品評会は、生産者11人が「シャインマスカット」、「ピオーネ」、「あづましずく」及び「BKシードレス」の4品種を出品し、川内村長、県相双農林事務所双葉農業普及所長、JA福島さくら職員が審査員を務め、果粒重、粒の大きさ、糖度、食味、房形、色、傷害の有無等の観点から審査を行いました。
その結果、村長賞には猪狩定一さん(シャインマスカット)、所長賞は佐久間きみ子さん(ピオーネ)、特別賞は秋元英男さん(BKシードレス)、秋元佳子さん(ピオーネ)、永沢幸一さん(シャインマスカット)が選ばれました。
主催者の遠藤村長からは、「この品評会を通して様々な情報を共有して、ぶどうの品質向上を目指してテクニックやモチベーションを高めてほしい。今年は春先の気温が上がらず雨が多く、一部の品種ではぶどうの色づきが悪かったと伺っている。天候に左右されるものだが、その分喜びも大きい。是非、川内村のブランドのひとつであることを意識して生産に取り組んでほしい。」との挨拶がありました。

審査会の様子 見事に村長賞に輝いた猪狩定一さん 授賞された皆様の記念撮影
審査の様子 見事に村長賞に輝いた猪狩定一さん 授賞された皆様の記念撮影

ワイン用ぶどうが収穫期を迎えました。 令和4年9月28日(福島県南相馬市小高区)

南相馬市小高区の株式会社コヤギファーム(代表取締役三本松(さんぼんまつ)氏)のほ場ではワイン用ぶどうが収穫期を迎えています。
同社では、震災以前に経営していた酪農に代わる品目を模索している中で、ワイン用ぶどうに着目し、専門家から栽培技術等の指導を受けながら、令和元年に苗木500本を植栽し毎年植栽を増やし、令和4年には約4ヘクタールに7品種約7,000本のワイン用ぶどうを栽培するまでになりました。
ワインの製造は醸造所へ委託する形で行っており、令和3年から販売を開始しています。 令和4年産のぶどうは3年産を超える収穫量が見込まれており、9月下旬から10月上旬にかけて醸造所へ搬入し、来年の3月頃にはワインが出来上がり販売する予定です。
三本松さんは「ワイン用ぶどうの栽培はまだまだ手探りだが、少しでも良いぶどうを生産し、良質のワインができるよう取り組んでいきたい。」と抱負を語っていました。
今後、2万数千本規模での経営を目指し植栽を増やしていくこととしています。

一面に広がるワインぶどう畑 赤ワイン用の代表的な品種「メルロー」 白ワイン用の代表的な品種「シャルドネ」
一面に広がるワインぶどう畑 酸味と渋みがまろやかさが特徴の赤ワイン用の代表的な品種「メルロー」 フルーティーな香りが特徴の白ワイン用の代表的な品種「シャルドネ」

川内村で今年初めてピーマンの露地栽培に取り組んでいる生産者にお話を伺いました。令和4年8月3日(福島県川内村)

川内村の西山文夫(にしやま ふみお)さんは令和3年3月まで農事組合法人アグリの構成員として農業に従事していましたが、令和3年4月より独立して個人農家として再出発し、今年から新たにピーマンの露地栽培(約5アール)に取り組んでいます。
西山さんはピーマン栽培をするに当たり、令和3年8月に行われた村主催の勉強会に参加し、小野町のピーマン栽培ほ場や三春町にある選果場を視察しました。
栽培にはソーラー自動かん水システム(養液によるかん水同時施肥)を導入し、農薬、化学肥料の節減や省力化による作業効率を高めるなどの工夫をしながら管理作業を行っています。
出荷については、収穫したピーマンを等級内と規格外に振り分け、コンテナのままJA福島さくら川内支店敷地内の倉庫へ搬入しています。集荷はJAが行っていて、滝根町の集荷場を経由し三春町の選果場まで運ばれる流れになっています。
西山さんは「既にブランドが確立されている田村地域の産地に加わることで技術的な支援を受けられることや、安心して栽培に集中することが出来ることが導入するきっかけとなった。」と言っていました。
村では西山さんの他にも2戸の農家がそれぞれトンネル栽培やハウス栽培を始めていて、その他にも栽培に関心を抱く農業者もおり、栽培面積の拡大が期待されています。

ソーラー自動かん水システムを設置したほ場 露地栽培のピーマン 川内村の西山文夫さん
ソーラー自動かん水システムを設置したほ場 露地栽培のピーマン 川内村の西山文夫さん

なたねの収穫作業が順調に行われました。 令和4年7月5日(福島県浪江町) 

浪江町立野沢上(たつのさわがみ)地区では沢上管理耕作組合が約17ヘクタールのほ場でなたねを栽培しています。
今年は梅雨明け前後の天候が良かったこともあり、収穫作業は汎用コンバイン(2台)を使用し、6月26日から7月5日までの10日をかけて行われました。
このなたねは、昨年9月に播種されたもので、今年4月下旬から5月上旬には満開の菜の花が道行く人を楽しませるなど、町の景観づくりにも貢献しています。
同組合の佐藤組合長からは、「昨年は約15ヘクタールの農地でなたねを栽培したが、広範囲でイノシシによる食害や踏み倒しの被害に遭い、全体の収穫量は想定をかなり下回る結果となった。今年は、侵入防止対策(ワイヤーメッシュ、電気柵の設置)を万全に行ったことにより、被害は見られず、これまでになく生育は順調であったことから、収量増への手ごたえを感じている。」との話がありました。
収穫されたなたねは、なたね油の原料として県内外の搾油所への販売が決まっています。
今後、同組合ではなたねの後作として秋そばを約20ヘクタール栽培する予定で、準備作業を進めています。

菜の花畑 収穫作業の様子 収穫されたなたね
菜の花畑(春) 収穫作業の様子 収穫されたなたね

JA福島さくらふたば地区本部管内でたまねぎの収穫・出荷がピークを迎えています。 令和4年7月1日(福島県冨岡町)

JA福島さくらふたば地区管内では、昨年秋に定植したたまねぎの収穫・出荷作業がピークを迎えています。
ほ場内で葉切り作業を施されたたまねぎは、掘り起こされほ場で自然乾燥された後、ハウス内で送風により乾燥させ共同選果場へ出荷されます。
JAによると、今年の作柄は平年並みで出荷量については生食用、加工用合わせて750トンを見込んでいます。
同JA管内では震災後の振興作物としてたまねぎを栽培し、今年度は18名の生産者で約30ヘクタールを栽培しています。なお、同JA管内を含む相双地域は令和3年5月にたまねぎの野菜指定産地として指定を受けました。
今後、たまねぎの乾燥貯蔵施設が完成する予定であることから、JAと行政が連携して、さらなる産地の拡大を目指して、生産者の確保と栽培面積の増加を図っていくこととしています。

搬入されたたまねぎ たまねぎ選果機
搬入されたたまねぎ たまねぎ選果機
生食用たまねぎ(段ボール出荷) 加工用たまねぎ(コンテナ出荷)
生食用たまねぎ(段ボール出荷) 加工用たまねぎ(コンテナ出荷)

葛尾村におけるぶどう栽培初心者講座が開催されました。 令和4年6月9日(福島県葛尾村)

令和4年6月9日、葛尾村村内の栽培農家のほ場において福島県相双農林事務所双葉農業普及所主催による「ぶどう栽培初心者講座」が行われ、村内の農業者を中心に16名が参加しました。
福島県では、東日本大震災及び原子力災害により栽培が中断された地域における果樹農業の再生の一環として、水稲育苗ハウスを活用した省力的かつ生産性の高いぶどう栽培技術の普及を進めており、2015年に川内村でこの技術を導入した栽培が始まり、双葉地域での生産拡大が期待されています。葛尾村では、現在4名の農家がぶどう栽培に取り組んでいます。
今回の講座では、ぶどう栽培に興味のある方や初心者を対象に、双葉農業普及所の菅野技師から、ぶどうの特徴、摘粒、摘芯、整枝やせん定などの栽培管理、生理障害、病害虫等について説明がありました。また、開花を迎えている品種「あづましずく」のハウスに移動し、満開の状態を確認しました。参加者からは、ジベレリン処理(種なし処理)の方法やぶどう苗の購入先についての質問が出されるなど、熱心に学ぶ様子が見られました。

熱心に説明を聞く参加者の様子 開花の状態を説明する菅野技師
熱心に説明を聞く参加者の様子 開花(満開)の状態を説明する菅野技師

田村市米流通合理化施設及び古道ライスセンターの落成式が行われました。 令和4年5月26日(福島県田村市)

田村市が都路地区に整備を進めてきた「米流通合理化施設及び古道ライスセンター」が完成し、国、県、市やJA等の関係者が出席の下、落成式が行われました。
はじめに白石市長から、「農業振興を加速化すべく、令和元年より都路地区において4地区のほ場整備を実施し、本日、米流通合理化施設とライスセンターの完成を迎え、農家の負担軽減や低コスト化による収益性の向上が図られるようになりました。営農再開の意欲向上や次世代担い手の育成にも繋がるものと期待しています。」と式辞が述べられた後、関係者がテープカットし、施設完成を祝いました。
当該施設は、田村市が事業実施主体となり福島再生加速化交付金(被災地域農業復興総合支援事業)を活用して整備したものであり、JA福島さくらによって管理運営されます。米流通合理化施設は、スライドラック式の低温倉庫で、受益面積250ヘクタール、2万俵相当の保管能力があり、古道ライスセンターは、遠赤乾燥機6基を備え、受益面積は50ヘクタールとなっています。
昨年9月に完成した地見城ライスセンター(受益面積24ヘクタール)と併せ、水稲の基幹施設と位置づけられ、都路地区農業の復興を後押しする役割を担っていくことになります。

テープカット 施設外観
テープカット 施設外観
スライドラック ライスセンター内部
スライドラック ライスセンター内部

大熊町熊地区で水稲の試験栽培のための田植えが行われました。 令和4年5月10日(福島県大熊町)

大熊町熊地区旭台の水田18アールで、米の出荷制限解除に向けた試験栽培が始まりました。当該地区は帰還困難区域内の特定復興再生拠点区域にあり、避難指示解除区域での営農再開につなげるための取組となります。
5月10日に行われた田植えは手植えで行われ、農業委員会や役場職員など約20名が参加しました。今後、農業委員会が中心となって管理し、9月下旬頃に収穫する予定です。
収穫された玄米で放射性物質検査を行いその結果を踏まえ、来年度は避難指示解除区域での実証栽培に移行する予定で、その結果によって出荷制限が解除される見込みです。本年収穫された試験栽培の米は全量廃棄処分されます。

田植え作業(がじ引き) 田植え作業中(1)
田植え作業(がじ引き) 田植え作業中(1)
田植え作業中(2) 田植え後の田んぼ
田植え作業中(2) 田植え後の田んぼ

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