沖永良部農業水利事業とは
事業の目的
沖永良部島の農業は、温暖な気候を活かしたさとうきび栽培に加え、ばれいしょ等の野菜、ユリ等の花き栽培が盛んに行われています。
このように多彩な農業を支えるためには、安定した農業用水の確保が不可欠です。
これまで沖永良部島の農業用水は、雨水、ため池等を利用してきましたが、島全体で十分な用水をまかなうには不十分でした。
そこで、沖永良部農業水利事業では、新たに地下水を利用する地下ダムを建設し、その水を畑作に利用できる施設を整備することにより、安定的な用水確保を可能にします。
これにより、農業生産や経営が安定し、農業振興が図られることを目的としています。
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沖永良部農業水利事業の実施地区において必要な用水量に対して利用可能な用水量の現状 |
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基盤整備率 |
期待される効果
農産物の増加
安定した用水の供給により、干ばつ被害等を防止し、農産物の収量が増加する効果
農産物の品質向上
用水改良により、作物の品質が向上する効果
散水労力の削減
農業用水を運搬する労力などを軽減できる効果
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注)反収(たんしゅう):1反(=10a)あたりの農作物の収量 かん水:農作物に水を供給すること。 |
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農業用水の確保
地下水を畑作に利用
地下ダムにより地下に貯まった水は、井戸(集水井)により汲み上げられ、ポンプ場(揚水機場)に送られます。
そこから、ポンプアップして、高台の大山吐水槽に送水します。大山吐水槽からは、自然流下により貯留タンク(ファームポンド)に送水されます。
ほ場へは、ファームポンドから、自然流下により送水され、ほ場に設置したスプリンクラー等により、作物に散水されます。
止水壁を築造することにより、地下の琉球石灰岩の中の隙間に水が貯まります。
施設整備状況
現在完成している施設を紹介します。
集水井(しゅうすいせい)
貯めた地下水を汲み上げる施設です。全部で7つの集水井の内、4つの集水井ができています。今後、集水井に建屋をつくります。
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集水井(しゅうすいせい) |
集水井の中の地下水 |
大山吐水槽(おおやまとすいそう)
汲み上げられた地下水を各地域へ配分する施設です。平成22年度に完成しました。
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大山吐水槽(おおやまとすいそう) |
大山吐水槽の地下の用水路 |
用水路(パイプライン)
汲み上げられた地下水をほ場まで運ぶ管です。完成後は道路下に埋められています。
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用水路(パイプライン) |
式典の開催
地下ダム建設工事安全祈願祭・起工式
平成24年3月5日(月曜日)、「沖永良部農業水利事業 地下ダム止水壁(10工区)建設工事」の安全祈願祭、杭打機起動式及び起工式を挙行しました。
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杭打機 |
杭打機起動式 |
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関係機関のホームページ
お問合せ先
沖永良部農業水利事業所
〒891-9214 鹿児島県大島郡知名町知名85番地
Tel 0997-93-1850 Fax 0997-93-0408