総合化事業計画は、六次産業化・地産地消法に基づき、農林漁業者が農林水産物等の生産及びその加工又は販売を一体的に行う事業活動に関する計画のことで、農林漁業経営の改善等を図ることを目的としています。 兵庫県内の3事業者の総合化事業計画を認定しました。 このたび認定した事業計画の概要を紹介します。
農事組合法人きすみの営農 農事組合法人きすみの営農は、兵庫県小野市の下来住町と来住町を区域として発足した集落営農組織を前身に平成25年に法人化した組織で、水稲や小麦、そば等を生産しています。 平成31年2月末に認定された総合化事業計画は、当組合が生産した玄そばを手打ちそば麺に適したそば粉に製粉加工し、地域の飲食店等に販売するほか、そば乾麺を開発し地域の直売所等で販売することとしています。 これらの取り組みにより、安定した収入を確保するだけでなく、きすみの地区の農業を将来にわたり継続させ、農業を職業として次世代の若者に期待を持って継承してもらえる農業経営を目指しています。
株式会社NOUEN 株式会社NOUENは、同社代表の出身地である朝来市で平成25年から地域特産品である岩津ねぎの生産を開始し、現在では岩津ねぎの生産面積は1.6haまで拡大するとともにひょうご推奨ブランドの認証も取得しています。 また、水稲にも力を入れており、現在では作業受託も含め10haの規模で生産を行っています。 平成31年3月末に認定を取得した総合化事業計画では、岩津ねぎの生産拡大と併せて、高級スーパー、飲食店、食品メーカーへの販売やインターネット販売に加え、岩津ねぎコロッケや岩津ねぎしゃぶしゃぶ鍋セットをはじめとした各種加工品の製造販売を行うこととしています。 これらの取り組みにより農業収益の向上と新たな地域雇用の創出を目的としています。 同社におかれては、研修生の受け入れやICT等の先進的な技術を活用した農業に取り組まれるなど、地域の中心的な農業経営者として今後の活躍が期待されています。
quatre ferme 平成24年に篠山市(現:丹波篠山 市)に移住し農業を始めた森田耕司さんは、和綿や水稲、黒大豆等を栽培期間中、農薬や化学肥料を使用しないで生産しています。 平成31年4月末に認定を取得した総合化事業計画では、和綿の特徴を活かしたストールなどのアパレル製品の製造販売、黒大豆を使ったドライ枝豆やミートソースの製造販売、黒大豆ミートソースを使った料理などを提供する 古民家カフェの営業、ブルーベリー観光農園に取り組むこととしています。 これらの取り組みを通じた「丹波篠山コットン」のブランド化や地域経済の活性化など、今後の活躍が期待されます。
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