異業種参入による農福連携の取組
【中野 友明氏】
大阪市 株式会社舞洲フェルム
大阪市此花区で、障碍者を雇用し水耕栽培に取り組む株式会社舞洲フェルム代表取締役の中野友明さんにお話を伺いました。
農産物:サラダほうれん草、サラダ小松菜、スイスチャード等12品目の葉物野菜、いちご
(令和3年12月)
【野菜用ハウス外観】
農業の概要
株式会社舞洲フェルムは、平成25年に設立され、平成26年7月から大阪市此花区の舞洲でほうれん草の水耕栽培を開始されました。
現在は10棟(約30a)の栽培ハウスでサラダほうれん草、サラダ水菜、スイスチャード、ルッコラ等12品目の葉物野菜と、昨年度に新たに建設した観光農園用のハウス1棟(約10a)でいちごを水耕栽培されています。
【野菜の出荷作業】
設立の経緯
障碍者の雇用に当たっては、障碍者がやり甲斐や成果が見える仕事の方がいいのではと考えていたところ、野菜の水耕栽培を行っている大阪府内の農福連携の事業所を見学した際に、「これは面白い」と感じ、会社を設立されたとのことです。
【野菜用ハウス内観】
営農・経営の特徴
同社は経営開始時から障碍者を雇用し農福連携に取組まれており、就労継続支援A型事業所(注)として現在は15名の障碍者の方を雇用されていますが、半数以上がスタート時からのスタッフで、皆さん活き活きと作業されています。
【いちご用ハウス】
生産体制は、水耕栽培で農薬を使用せず生産したものを通年出荷されています。また、単価の高い珍しい葉物野菜を多品目栽培することで売上を確保するとともに、令和3年1月からスタートした観光農園のいちご狩りは大変好評のうちに終了し、令和3年12月24日から再開予定ですが、すでに土曜日、日曜日は予約で一杯になるほどの人気です。
【袋詰めされた野菜】
今後の目標
同社は、「作る喜び」、「働く喜び」、「生きる喜び」という限りない喜びの創造を行い、就労継続支援で障碍者の社会参加に貢献していくことを理念に掲げておられ、中野代表からは、「今後も就労継続支援で障碍者の社会参加に貢献し、すべての農作物を農薬不使用で栽培し、安心・安全な野菜類を年間通じて安定供給することを目指していき、観光農園に力を入れていく。」と抱負を伺いました。
(注)就労継続支援A型事業所とは
通常の事業所に雇用されることが困難であり、雇用契約に基づく就労が可能である者に対して、雇用契約の締結等による就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供、その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練等の支援を行う事業所。
株式会社舞洲フェルム
お問合せ先
大阪府拠点
TEL番号:06-6941-9062
FAX番号:06-6943-9699