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東海農政局

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第10回 食養教室 素輪花 ~そわか~ 食養伝承士・防災士 上條貴子氏との対談(令和4年11月1日)

東海農政局は、東海地域で活躍されている学識経験者や地域の活動者の方と対談を行い、その幅広い視点を皆さんにお伝えしています。
第10回は、食養教室 素輪花 ~そわか~ 食養伝承士・防災士 上條貴子氏にお話を伺いました。(対談日:令和4年11月1日)

上條さん
食養教室 ~素輪花~
食養伝承士・防災士
上條貴子氏

     ~こんなお話をお聞きしました~

  • 「素輪花」の由来について
  • わら納豆に魅せられて
  • わら納豆の道のり
  • 米と豆があれば大丈夫

“「素輪花」の由来について”

部長

  (聞き手:島村 知亨
     消費・安全部長

(東海農政局)
本日は、よろしくお願いします。
東海農政局は、食に関わる有識者などの方にお話を伺い、意見交換の中でお聞きした幅広い知識・情報を「TOKAIミニコミ」としてまとめて発信しています。初めに、「素輪花(そわか)」の名前の由来についてお伺いしたいと思います。

(上條氏)
材に感謝して   みんなでになり   平和のを咲かせましょう!」という意味です。字は、「そわかの法則」小林正観 著より「うじらいんしゃ」を当て字にしました。
般若心経の最後 “ぼうじそわか” そわか=「事が成就する」という意味も含んでいます。
2008(平成20)年に開講し、米と豆を軸とした活動をしています。

“わら納豆に魅せられて”

(東海農政局)
具体的にどのような活動をされているのでしょうか。

(上條氏)
わらに住む枯草菌のみで大豆を発酵する、古来伝承の「わら納豆」の味も残したいという思いから、農家、藁苞(わらづと)(注)の組み手、地元高校生、地元企業と連携し、「わら納豆」を通じた活動をしています。

(東海農政局)
もともと納豆を食べる食習慣があったのでしょうか。

(上條氏)
納豆好きが高じてと思われがちですが、実は春菊やエノキを入れた納豆の和え物をたまにいただく程度だったんです。

(東海農政局)
どのようなきっかけがあったのですか。

(上條氏)
わら納豆の製造を実現したい夢を持った納豆の老舗社長とのご縁がきっかけです。
社長より、「消えつつあるわら納豆」の現状を聞いて、「絶やしてはいけない!」そう強く思ったのがきっかけです。 

稲わら納豆
稲わら納豆



(東海農政局)
わら納豆は、味が違うのですか。

(上條氏)
わら納豆は、なんか美味しいですよ。食べた瞬間「ドキッ、これが納豆なんや!!」。
このおいしさは、大豆本来の旨味とわらの香ばしさ。「このわら納豆の味を残していきたい!」と思ったんです。

(注)藁苞(わらづと):わらで作った入れ物のこと。

“わら納豆の道のり”

平成23年(2011年)
   ・老舗納豆製造業者(三重県松阪市)社長と出会い、わら納豆の現状を知り、伝承を決意
   ・マムシの出る田んぼで、1人で1週間稲わら集め
   ・農家の倉庫で脱穀機&カット作業(約4ケ月)
  ・半年かけて双子の娘と共に1300本のわら組み作業

平成24年(2012年)
   ・わら組み活動断念

平成25年(2013年)
   ・知り合いに声をかけて、わら組み活動再開
   ・「天然稲わら納豆を守る会」を立ち上げる

平成27年(2015年)
   ・農家さんのハウス(三重県松阪市)でわら組み作業
   ・一般募集を開始。(毎年11月頃)

平成29年(2017年)
   ・三重県立相可高校   食物調理科生徒による炊き出し開始

令和元年(2019年)
   ・地元ケーブルテレビ、新聞社取材

令和2年(2020年)
   ・三重県庁職員視察&作業に参加

令和3年(2021年)
   ・新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、イベントの一般募集を休止(令和4年も休止)
   ・有志のみで作業

令和4年(2022年)
   ・名古屋大学博物館   特別展「世界の発酵食をフィールドワークする」で講演

(東海農政局)
1人で始められたんですね。どの様なご苦労があったのですか。

 (上條氏)
農薬を使っていないから、田んぼにマムシが出るかもしれないと、マムシ除けにホウキを渡されました。
1人でわら集めを終えた後のカット作業は農家の方も手伝ってくれました。農家の方は、私の本気度を見てたようです。
1人で作業をするのは大変でしたが、田んぼの隅に凛としたイセヒカリの稲穂が1茎だけ刈り残されていたんです。「私一人じゃない」と感じ、稲穂が私をじっと見守ってくれているようでした。

 (東海農政局)
心温まるエピソードですね。
農薬を使わずに栽培した「わら」はどんなメリットがありますか。

 (上條氏)
わら納豆は、わらに直接大豆を包みます。農薬や除草剤によって枯草菌が減ったり弱ったりしていると仕上がりにムラが出てしまうため、安定した商品づくりには、農薬や除草剤を使用していないわらが必要になるんです。
今では、わらの枯草菌で納豆ができることを知らない方が増えているのではないでしょうか。

藁組み作業
わら組作業を行う上條氏


 (東海農政局)
1人で始めた稲わら納豆ですが、今は多くの人に広がっていますね。

 (上條氏)
藁苞(わらづと)の組み手確保が難しいのですが、人のご縁で広がり、地域が一体となった活動にまで広がっています。お陰様で、もう10年続いています。
特に、高校生レストランで有名な相可高校の生徒さんが平成29年から炊き出しや体験学習として作業に協力をしてくださっています。

(東海農政局)
わら納豆の評判はいかがですか。

 (上條氏)
1本2,000円と聞くと、高いと感じる方がほとんどですが、わら組み作業に参加していただくと、皆さん口を揃えて「こんなに大変な手間がかかり、こんなに美味しいのだから、価格以上の価値があることが良く分かった。」とおっしゃいます。

藁苞
藁苞(わらづと)   1本45センチ(300g)





これが稲わら納豆。藁苞(わらづと)1本約45センチに大豆300g入っています。
わら納豆を通じて、災害時の食・地元で生き延びるための備えとして、「米と豆を軸にした活動」をしています。 私は、わら納豆もその一助になればと思っています。


“米と豆があれば大丈夫”

わら組作業風景
わら組作業の様子

(東海農政局)
なぜ、米と豆なのでしょうか。

(上條氏)
日本の伝統食は米と豆の組み合わせ、ご飯とみそ汁、稲荷寿司、おはぎもそうです。調味料も米や大豆を原料とした発酵食品ですよね。
そういった伝統の味を残していくためには、地球規模の環境保全が必要と考えます。製造法を伝えるだけでなく、昔ながらの原料の存続が重要です。

(東海農政局)
農林水産省では、「みどりの戦略食料システム戦略」を策定し、環境に配慮した持続可能な取り組みを推進しています。

(上條氏)
わら納豆を通じて、食・環境の課題は、人間次第で変えられることが多いと思うようになりました。

(東海農政局)
食育についてどのようなお考えがありますか。

(上條氏)
この近くの小学3・4年生は大豆栽培、5・6年生は稲作体験学習をしていると聞いています。もう1歩進めると、大豆と稲作で「わら納豆」が出来ますよね。
それを最後の給食などで自分たちで作ったご飯とわら納豆を食べる機会があればもっと記憶に残るのではないでしょうか。
米と豆を通じて、地元の方々と将来を担う子供たちとの良い出会いの機会になるように工夫して、食文化を継承しながら地域の活性化に繋げていければと考えています。

 (東海農政局)
これからの目標を教えてください。

 (上條氏)
「わら納豆」を通じて環境保全型農業で米・豆の増産を目指していきます!
日本全国自慢の品種で稲わら納豆の復活を呼びかけたいです! 

素輪花の想い
素輪花の想い

わら組み体験に行ってきました! NEWアイコン

食養教室 素輪花 ~そわか~ 上條 貴子(かみじょう たかこ)氏が開催するわら組み体験のイベントに東海農政局も参加しました!
体験内容や一緒に参加した三重県立相可高等学校の生徒さんについてまとめております。ぜひご覧ください。

PDF版

わら組み体験に行ってきました!(PDF版)(PDF : 1,735KB)

動画版

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    お問合せ先

    消費・安全部消費生活課

    担当者:消費者対応班
    代表:052-201-7271(内線2807)
    ダイヤルイン:052-223-4651

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