根釧管内でみどり認定第1号!おひさまファームが挑む循環型放牧酪農
北海道農政事務所釧路地域拠点は、釧路・根室管内でみどり認定*1第1号となった おひさまファーム の取組についてお話を伺いしました。
おひさまファームは、飼養頭数約60頭(乳牛や和牛)、70haの草地で循環型放牧酪農を実践しています。
草地管理では、化学肥料や化学農薬を使用しない有機農業や、飼養管理では、グラスフェッド*2での飼育に取り組んでおり、土づくりと化学肥料・化学農薬の削減を一体的に進める有機農業の取組でみどり認定を受けました。
代表の加藤信宏さんと妻の麻里子さんは道外出身。大学生時代に研修で訪れていた道東で就農するため、約6年半にわたり実習生やヘルパーとして経験を積んだ後、2012年に別海町で新規就農、2021年に株式会社おひさまファームを設立しました。
就農当初から放牧酪農を目指し、放牧地では年間を通して牛が自由に飼養されています。2020年頃から環境や牛の健康を重視し、化学肥料・化学農薬の施用をやめ、ほ場には自家堆肥のみを散布。取組開始から5年目の現在、牧草の生育はゆっくりですが、土壌菌の活性化により、草地はフカフカになったといいます。
給餌も、配合飼料をやめ、夏は放牧、冬は自家生産のラップサイレージと粗飼料のみを給餌しています。放牧により蹄病の発生がなく、大きな病気もしない健康な牛が増えたそうです。
加藤さんは、「化学肥料をやめた当初は牧草が伸びずに苦労したが、今では自分のほ場の牧草だけで牛を育て、牛のふん尿を堆肥化してほ場に還元する100%循環型酪農を実践できている。牛にも自然にも優しい取組として、みどり認定を取得できて良かった。現在はグラスフェッドビーフとして、肉の販売も行っているが、敷地内に牛乳加工工場を設けたので、冷凍したグラスフェッド牛乳を販売していきたい。」と、話していました。
▶おひさまファームホームページ:https://hokkaidonaturalbeef.jp/(外部リンク)
*1みどり認定については、こちらからご覧ください。
みどりの食料システム法について(農林水産省へリンク)
*2グラスフェッドとは、牛の肥育方法の一つで、草を主な飼料として肥育すること。
参考:公益財団法人日本食肉消費総合センター(外部リンク)
撮影データ
◯撮影年月日:令和7年11月26日(水曜日)
◯撮影場所:株式会社おひさまファーム(別海町)

加藤信宏さん(中央)と
妻の麻里子さん(右)

放牧中の牛*

搾乳は繋ぎ牛舎で*

ミルカーで搾乳中*

作業中のご夫婦*

勾配がある草地も
足腰の強い牛は問題なし*

和牛も放牧*

ゆっくり成長する牧草は
生育状況に合わせて収穫*

冬は自家生産のラップ
サイレージを給餌*

販売中のグラスフェッドビーフや
販売予定のグラスフェッド牛乳の
ラベルと箱

稼働前の牛乳加工工場内

牛乳を急速冷凍できる機械

工場稼働後初めて製品化された
グラスフェッド牛乳*
*おひさまファーム提供
お問合せ先
北海道農政事務所 釧路地域拠点
〒085-0017 釧路市幸町10丁目3番地 釧路地方合同庁舎
☎:0154-23-4401
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