農業法人就農に向けた見学会の実施
令和7年6月、新川流域農業水利事業所の支援のもと、新潟県立巻総合高校の生徒を対象に、近隣地域で先駆的な経営を展開する農業法人の見学会を開催しました。
本見学会は、同校の食料環境系列で学ぶ3年生に対し、「農業法人への就職」を進路の選択肢の一つとして意識付けるとともに、当事業所の若手職員も同席し、地域の担い手の生の声を聴くことによる意識啓発の一環で実施しました。
6月13日 有限会社 米八
巻総合高校・栽培関係(作物・野菜)12名、草花関係13名、計25名の生徒は、新潟市南区に所在する「有限会社 米八」を訪問しました。
生徒は、同校卒業生でもある加藤社長からスマート農業の取組や業務、直線アシスト機能を搭載したトラクターや田植え機、食味収量コンバイン等のスマート農機の説明を受けました。
また、2年前に新潟県立加茂農林高校を卒業して同社に就農している橋本氏からは、仕事の内容や就農を志した想い、これから進路を検討する生徒へのメッセージ等の話がありました。
この後、労働環境や給与などの労働条件について踏み込んだ質疑応答が交わされるなど、生徒たちは作物の生産現場で働くことに前向きな様子でした。

「米八」見学の様子

若手従業員からの説明の様子
6月24日 有限会社 盈科(えいか)
巻総合高校・栽培関係(果樹・野菜)11名、食品製造関係4名、計15名の生徒は、新潟市南区に所在する「有限会社 盈科(えいか)」を訪問しました。
生徒は、同校卒業生でもある児玉社長から、社名に込められた想い、経営内容や若手の育成、ルレクチェの袋掛けの準備や現在の生育状況についての説明を受けました。
また、若手女性社員3名から自身の就農に至るエピソードや農業に関する想い、仕事の楽しさ等の話しがありました。
この後、生徒たちとの意見交換が行われ、意見交換の中で若手社員からの「今後、農業をやりたいか」という生徒たちへの質問に対し、「老後の楽しみとして、田舎で農業をやりたい」「バイトで体験して検討したい」などの回答が出るなど、生徒たちは将来のイメージを膨らませている様子でした。

「盈科」見学の様子(ルレクチェの生育状況)

意見交換の様子
見学の後に行ったアンケートでは、農家見学の内容や実際に働く方の話について、7割を超える生徒から、今後の進路の参考になったという回答結果が得られました。
その他、「たくさんのことについて学べた」「貴重な経験だった」といった感想を頂きました。
今年で4年目となった本見学会は、巻総合高校の意向を踏まえながら見学先や時期を選定し、3年生が就職活動に入る前の6月に見学会を実施しました。
引き続き、関係者と連携しながら、地域農業を支える後継者の育成・確保と若手職員の意識啓発の取組を推進して参ります。
お問合せ先
新川流域農業水利事業所
〒953-0041 新潟県新潟市西蒲区巻甲5488
電話:0256-73-6200