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関東農政局

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5.農地や用水の多面的機能【中信平二期農業水利事業とは?】

用水路の多面的利用

農業用水路で運ばれた梓川(あずさがわ)の水は、農地のかんがい用水としてだけではなく、防火用水や消雪用水、親水公園、散歩道、洗い場など地域の生活にも大いに役立っています。


波田堰の親水公園


親水公園

  • ものぐさ太郎公園
  • 歴史の里
  • 住吉神社
  • 梓水苑
  • 波田堰の親水公園(散歩道)

 

農地の多面的利用

 洪水防止の働き

事業区域には約5,500haの水田があります。水田のは30cmほどの高さがあるので、計算上は、0.3m×55,000,000m2=1,650万m3の雨を貯留できることになります。仮に1時間に100mmという豪雨が降っても、水田に降った雨は溜まったままです。これだけでも、約550万m3の水が貯留されることになります。ちなみに、塩尻市にある奈良井川(ならいがわ)ダム(治水)の有効貯水量は約800万m3、松本市の水上ダム(治水)のそれは約28万m3ですから、中信平の水田はダムに負けない洪水防止機能を持っています。


拾ヶ堰排水路

 

湿地帯としての働き

水田は、鳥、昆虫、水生動物など、空、水、土に生きる様々な生物が集まってくる場所であり、盛んな食物連鎖の場ともなっています。事業区域にある約5,500haの水田は、そのまま湿地帯の役割を果たしていることになります。

 

地下水の浄化と涵養

梓川から引いている大量の水は水田や畑を通して徐々に地下に浸透します。事業区域には約8,800haの田畑があるので、膨大な地下水を涵養していることになります。また、地下に浸透する際、水は濾過(ろか)されてきれいになります。現在、国土の窒素汚染が問題となっていますが、水田にいる微生物には窒素を環境に無害な窒素ガスに変える働き(脱窒効果)があるので、農地は地下水の浄化に大きな役割を果たしています。

 

空気の浄化やヒートアイランド現象の低減

水田や畑には大気中の有毒ガス、重油などを燃やす時に発生する亜硫酸ガス(SO2)やディーゼル車などで問題となっている二酸化窒素(NO2)などを吸収する働きも認められています。また、水田に貯まっている水は、水の気化熱により周辺を涼しくする効果を持っています。この水田の夏における気温低下の能力は平均-1.3℃と試算されています。

 

 


中信平二期農業水利事業所
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