3.みどころ
水戸城(水戸市)
写真提供:社団法人 水戸観光協会
水戸城(みとじょう)は、北側を那珂川に、南側を千波湖(せんばこ)に挟まれた丘陵上に築かれた城で、川や湖が天然の堀の役割を果たしていました。
この位置に城館が築かれたのは、鎌倉時代の初めのこと、常陸大掾(ひたちだいじょう)氏がこの地に拠点を置いたのが始まりだといいます。室町時代には、戦国大名・佐竹義宣(さたけよしのぶ)のもと、支配が行われ、本格的な城下町整備が行われました。江戸時代に入ってからは、代々、御三家である水戸徳川家の居城となり、明治を迎えました。
火災や空襲などで城は消失し、現在は、本丸や二の丸跡の土塁や濠が県の史跡に指定されています。また、水戸第一高校の正門奥には、安土桃山時代の建築様式がみられ、佐竹氏時代のものと考えられている薬医門(やくいもん)が移築復元されています。この薬医門は、県の有形文化財に指定されています。
偕楽園(水戸市)
写真提供:社団法人 水戸観光協会
江戸後期の1842年、水戸藩9代藩主・徳川斉昭(なりあき)によって開設された偕楽園(かいらくえん)は、金沢の「兼六園(けんろくえん)」、岡山の「後楽園(こうらくえん)」と並んで、日本三名園の一つに数えられています。斉昭は、弘道館(こうどうかん)で修行する藩士の休養の場であると同時に、「民と偕(とも)に楽しむ場」となるようにと、「偕楽園」の名を付けたといいます。
園内には百種類、三千本以上の梅の樹が植えられ、毎年、二月下旬から三月下旬にかけて、「梅まつり」が開催されるなど、梅の名所として知られています。その他にも、桜やつつじ、萩など、四季折々の花を楽しむことができ、眼下に広がる千波湖を臨む風景は、絶景です。
大洗磯前神社(大洗町)
写真提供:大洗町
鹿島灘(かしまなだ)を臨むように、大洗岬に鎮座する大洗磯前(おおあらいいそざき)神社は、平安時代の856年の創建と伝わる由緒ある神社です。祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)で、大国主命(おおくにぬしのみこと)の名でも知られている、国造りの神話で有名な神です。
中世には、戦乱によって社殿が消失し、荒廃してしまいますが、江戸初期の1690年、水戸藩の二代藩主・徳川光圀(とくがわみつくに)によって再興されました。三代藩主・綱篠(つなえだ)の時代には、本殿や拝殿も再建され、これらの建築物は、現在、県指定文化財となっています。
那珂市曲がり屋(那珂市)
写真提供:那珂市観光協会
一の関ため池親水公園に移築されている那珂市曲がり屋(なかしまがりや)は、江戸時代末期の1862年、那珂市戸崎に建てられた農家を移設復元したものです。「曲がり屋」とは、土間や馬小屋、物置などが、住居である母屋から鉤の手に突き出すように造られた建物のことで、東北地方や茨城県の一部などで見られる古い形式の民家です。
なぜ母屋と馬小屋とを一続きの建物として造ったかという理由には、いろいろな説があり、重要な労働力であった牛や馬を家族同様に大切にするためや、家屋の棟の数で税金がかけられた昔の税制のためなどと言われています。
西塩子の回り舞台(常陸大宮市)
写真提供:常陸大宮市
常陸大宮市の西塩子(にししおご)地区に伝わる「西塩子の回り舞台」は、現存する日本最古の組み立て式の歌舞伎舞台といわれています。
この地区では、かつて伝統的に保存されている舞台背景や幕などの道具、床板などの材木などを使用し、歌舞伎や人形浄瑠璃の上演が行われていました。昭和20年を最後に、この組み立て式の舞台での公演は途絶えていましたが、平成9年、地域の保存会の尽力のもと、半世紀ぶりに公演が復活しました。現在では、三年に一度、舞台の組み立てと定期公演が行われています。
組み立ては、約二百本の木材と三百本あまりの竹を使い、一ヶ月以上をかけて行われます。完成した舞台は、間口、奥行きとも20mにもおよぶ巨大なものですが、この舞台は、公演後は、わずか一日で解体され、次回の公演を待つこととなります。
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