4.特産物
柔甘ねぎ(水戸市)
写真提供:JA水戸
水戸市周辺では、これまでの露地栽培による夏ねぎ、秋冬ねぎの生産に加え、ハウス栽培による「軟白(なんぱく)ねぎ」の生産に力が注がれています。「軟白(なんぱく)ねぎ」とは、その名の通り、ハウス栽培によって、軟白部(白い部分)を多くするよう栽培したねぎのことを言います。なかでも、この地域で作られたものは、柔らかく、甘みがあることから「柔甘(やわらか)ねぎ」というブランド名で知られています。
農薬をほとんど使わず、有機肥料をたっぷり入れて育てられており、茨城県経済連の「茨城こだわり野菜」の認定も受けています。緑の部分まで柔らかく、丸ごと食べられるため、生のままでもサラダ感覚でおいしく食べることができます。
那珂川清流野菜(水戸市)
写真提供:くろばね商店会
那珂川の下流、左岸部に位置する水戸市中河内町では、古くから、肥沃な土壌と那珂川の清流を利用し、農業が行われてきました。江戸時代には、水戸城下の食料供給地としても活躍したこの地の野菜は、現在「那珂川清流野菜」と名付けられ、たいへん好評です。
ネギやハクサイ、ダイコンなど約20種類の野菜は、どれも普通より甘みが強く、おいしいと評判となっています。毎月第四日曜日には、水戸市宮町二丁目にある市営駐車場そばのくろばねパークで、朝市が開かれており、多くの人でにぎわいます。
レッドポアロー(城里町)
城里町の桂地区では、特産品としてレッドポアロー(赤ねぎ)の生産が行われています。レッドポアローとは、この地でつくられる茎の部分が赤紫色になったネギのことで、英語で赤の「レッド」、フランス語でネギの「ポアロー」を組み合わせて名付けられました。通常の白ネギと比べて、独特の風味と甘みがあり、葉の部分まで柔らかく、生のままでもおいしく食べられるのが特徴だといいます。
茎の赤い部分には、アントシアニンという色素が含まれており、健康食品としても注目されています。
干しいも(ひたちなか市、東海村)
ひたちなか市、東海村近隣は、全国の生産量の約8割を占める、日本一の干しいも産地です。干しいもは、蒸したサツマイモをスライスし、天日で乾燥させてつくる食べ物で、おいしくて栄養豊富と、健康食品としても人気があります。
日本で干しいもが作られるようになったのは、明治時代末期のこと、日露戦争の際には、兵隊の食料にも用いられたといいます。茨城県には、明治41年に静岡県から伝わり、冬の農閑期の副業として広まりました。
現在、茨城県では、消費者から信頼される産地を目指し、「干しいも生産三ッ星運動」(生産履歴記帳・衛生加工の実践・適正品質表示の実施)を展開しています。
1. 関係する地域 2. 農業生産額 3. みどころ 4. 特産物
お問合せ先
那珂川沿岸農業水利事業所
〒310-0002 茨城県水戸市中河内町960-1
電話番号:029(227)7571