
とんぶり R4.11.17
先週に引き続き、今回も秋田県の特産品をご紹介します♪ 皆さんは「とんぶり」をご存知でしょうか。 見た目や食感がキャビア(チョウザメの卵)に似ていることから「畑のキャビア」とも呼ばれています。 |
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とんぶりは、アカザ科ホウキギ属の一年草「ホウキギ」の実を加熱加工したもので、10月から11月にかけて収穫され、秋田県大館市の生産量は日本一を誇ります。 とんぶりの加工はとても手間がかかり、収穫した実を一週間ほど乾燥させてから釜で茹でた後、実を揉み外皮を取り除いて作られるそうです。
「大館とんぶり」は国の地理的表示(GI*)にも登録されています。
とんぶりの名前の由来は諸説あり、「ハタハタの卵のぶりこに似た、中国の唐伝来のもの」で「唐ぶりこ」。それが鈍って「とんぶり」になったという説が有力とのこと。
とんぶりは、直径1~2ミリの深緑色の粒で無味無臭。
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この小さな粒の中に、なんと、タンパク質や脂質、炭水化物、食物繊維、β-カロテン、ビタミン類、ミネラルなど、様々な栄養素が含まれているそうです。 また、昔から利尿、強壮に効果があると言われています。 栄養満点、万能選手ですね!
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とんぶりの食べ方は、納豆に混ぜたり、短冊切りや細切りにした長芋にかけるのが定番です。 クセがないので、サラダやパスタなどに和えたりトッピングするなど、様々な楽しみ方ができるんですよ(^O^) プチプチした食感が料理の味を引き立たせてくれる、とても魅力的な食材です♪
 【納豆とんぶり】 【長芋とんぶり】
秋田県内のスーパーでは、袋詰めされたとんぶりが必ずと言っていいほど売られています。 真空パックや、瓶詰めされたものもありますので、県外にも流通しているようです。 高級食材のキャビアと違って、リーズナブルなお値段が魅力ですよ(^O^) 洗わずにそのままお手軽に使えますので、ぜひ、色んな料理に取り入れてプチプチ食感をお楽しみください♪
【おまけ】 ホウキギは「コキア」とも呼ばれ、古くから掃除用の「ほうき」として栽培されていたとのこと。 10月初め頃、宮城県某所で観賞用のコキアが紅葉し始めているのを見ました。 何の草木かもわからず、丸くて可愛らしいので写真を撮ったのですが、後からコキアと知りました(^-^)v |
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令和4年11月17日
秋田の郷土料理「きりたんぽ鍋」 R4.11.10
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明日11月11日は「きりたんぽの日」♪ 囲炉裏(いろり)できりたんぽを焼く様子が「1111」に見えることから、きりたんぽ発祥の地とされる秋田県鹿角市の「かづのきりたんぽ倶楽部」によって制定されました。
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そこで今回は、秋田県県北地域に伝わる郷土料理「きりたんぽ鍋」をご紹介します。
きりたんぽ鍋は、つぶしたご飯を棒に巻き付けて焼き、鶏肉や野菜と煮込んだ鍋料理のこと。 新米の時期に作られることが多く、秋田県の大館や鹿角地域周辺では、新米の収穫が終わるときりたんぽ鍋を囲んで農作業の労をねぎらう習慣があります。 おもてなしや冠婚葬祭の際にも振る舞われるそうです。 |
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きりたんぽの由来は諸説あり、炭焼きや伐採のために山ごもりした際に残り飯をつぶして焼いて食べたのが始まりとか、冬に熊などを狩猟する猟師(マタギ)が保存食として持ち歩き、獲物の鳥や野菜と一緒に鍋に入れたのが始まりではないかと言われています。 また、つぶしたご飯を棒に巻き付けた形が、多年草のガマの穂(たんぽ)や稽古用の短穂槍に似ていることから「たんぽ」の名前が付いたとされています。 一般的には「きりたんぽ」の名前で広まっていますが、実はきりたんぽは「たんぽ」を切ったもので、食べやすい長さに切って鍋に入れることから「きりたんぽ鍋」と呼ばれるそうですよ(^O^) ご存知でしたか?
きりたんぽ鍋の具材は、鶏肉、ごぼう、舞茸、ねぎ、せりが一般的で、鶏がらで出汁を取ったしょうゆ味で作ります。 秋田では贈答用として、日本三大地鶏の一つである比内地鶏と野菜、きりたんぽ、比内地鶏スープなどを詰め合わせたきりたんぽ鍋セットも発送・販売されています。
秋田で出来たてのきりたんぽを見つけたので、きりたんぽ鍋を作ってみました♪
【きりたんぽ鍋】
○材料 鶏肉、ごぼう、糸こんにゃく、舞茸、長ねぎ、せり、きりたんぽ *分量は適宜 水1,000cc 調味料(しょうゆ、酒、みりん、各大さじ2、鶏がらスープの素大さじ1~2、さとう小さじ1) *味をみて調整します。 |
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1.ごぼうはささがきにして水にさらし、糸こんにゃくは下茹でしてアク抜きし適当な長さに切ります。鶏肉は一口大に切り、舞茸は食べやすい大きさに裂き、長ねぎは斜め切り、せりは5センチ位に切ります。 2.きりたんぽを電子レンジで温めて(1本あたり約30秒)、斜め3つ切りにします。3.鍋に水、調味料を入れて火にかけ、煮立ったら鶏肉、ごぼうを入れ、火が通ったら糸こんにゃくと舞茸を加えます。 4.3.の鍋に2.のきりたんぽと長ねぎを加え、ひと煮立ちしたら仕上げにせりをのせて出来上がり。 *火を通しすぎるときりたんぽが煮崩れするので注意!
香ばしい焼き餅のような風味ともっちりとした歯ごたえのきりたんぽ。 鶏と野菜の旨味がきりたんぽに染み込んで、ほっこりするお味で美味しいです(*^o^*) 主食のごはんとおかずが一緒に摂れる感じですね(^^ゞ
きりたんぽは秋田県以外でも売られているようですので、これからの鍋の季節、身も心も温まるきりたんぽ鍋をぜひお試しください(*^o^*)
【おまけ】 先日、秋田の小安峡に紅葉を見に行ったら、近くでみそたんぽが売られていました。 みそたんぼは、炭火で焼いたたんぽに甘めの味噌をぬったもの。 「きりたんぽ」と言ったお客さんに、売り場の方が「これは、みそたんぽ。きりたんぽは、たんぽを切ったもののことを言うんですよ」と説明していました(^^ゞ 買って食べたら、あつあつで美味しかったですよ♪
令和4年11月10 日
食育セミナーを開催します♪ R4.11.4
今回は、イベントについてのお知らせです(^○^) 農林水産省では、「新たな日常」やデジタル化に対応した食育の推進に向け、食育活動について食育実践者間で共有し全国での横展開を図るため、地方農政局と全国食育推進ネットワークが連携した食育イベント全国キャラバンを実施しています。
その全国展開事業の一環として、東北農政局では、令和4年11月28日(月曜日)に「山形で継承されてきた伝統的な食材を次世代に伝えるセミナー」をオンラインで開催することになりました。
山形には、地域の人々が古くから守り受け継いできた伝統野菜が数多く残っています。
本セミナーでは、山形県内外の在来作物の研究や保存活動などに積極的に取り組まれている江頭宏昌氏(山形大学農学部教授)から基調講演を、在来野菜や地元産食材を独自の理論で調理する料理が話題を呼び人気店となった「アル・ケッチァーノ」のオーナーシェフ 奥田政行氏から調理実演を行っていただきます。
また、江頭氏、奥田氏に藤沢カブの生産者 伊藤恒幸氏を交えて、「伝統野菜を通じた食文化の継承について」をテーマにパネルディスカッションも行います。
セミナーチラシ(PDF : 672KB)
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このパネルディスカッションに出演いただく御三方は、在来作物と種を守り継ぐ人々を描いたドキュメンタリー映画「よみがえりのレシピ」に出演されています。 「やまがた伝統野菜」が持つ歴史や品種・栽培法などの特長、さらには文化的な価値など、興味深いお話が繰り広げられることでしょう(^o^)/ この機会に、山形の伝統野菜の魅力に触れてみませんか? 皆様のご参加を心よりお待ちしております(*^_^*)
【開催日時】令和4年11月28日(月曜日)13時00分~15時00分 【開催方法】オンライン(Zoom)配信のみ 【開催会場】アル・ケッチァーノ アカデミー(山形県鶴岡市遠賀原字稲荷43番) 【募集人数】オンライン(Zoom)先着150名 【申込締切】令和4年11月24日(木曜日)
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【基調講演】 テーマ:「山形県の伝統野菜の現状と課題」 講 師:江頭 宏昌 氏(山形大学農学部教授)
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【調理実演】 テーマ:「伝統野菜の特徴を生かした調理」 講 師:奥田 政行 氏 (アル・ケッチァーノ オーナーシェフ) |
【パネルディスカッション】 テーマ:「伝統野菜を通じた食文化の継承について」 ファシリテーター:小野 愛美 氏(合同会社Maternal代表社員) パネリスト:江頭 宏昌 氏(山形大学農学部教授) 奥田 政行 氏(アル・ケッチァーノ オーナーシェフ) 伊藤 恒幸 氏(藤沢カブ生産者)
詳しくは、東北農政局ホームページをご覧ください。https://www.maff.go.jp/tohoku/press/syouan/syouhiseikatsu/221028.html 参加申込はこちらから↓ https://www.secure-cloud.jp/sf/1666331754SseciNjw[外部リンク]
そのほか、全国の地方農政局等でも様々な食育イベントを予定しています。 オンライン開催で行う企画もありますので、自宅にいながら全国の食育イベントに参加することができますよ。 ぜひご参加ください(*^_^*)
詳しくは、農林水産省ホームページをご覧ください。 (食育イベント全国キャラバン)https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/hyoji/220930.html (全国食育推進ネットワーク)https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/network/index.html

令和4年11月4日
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