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東海農政局

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生物多様性解説コーナー

生物多様性とは

「生物多様性」とは、多くの生きものがいること、それらが様々な環境でつながりあって生きていること、また、アサリの貝殻の模様が色々あるように同じ生きものでも個性があり、その多様さが過去から現在、そして未来へとつながっていることです。

地球の長い歴史のなかでもここ数百年で、千倍の速さで生きものが絶滅しているといわれており、地球温暖化問題と同じく世界規模での問題となっています。私たち人間の活動が広がることにより、自然や生きものが減少し、人が手入れしてきた里山が荒れたり、人間がペットとして外国から持ち込んだ生きもの(外来種)が繁殖し、元々日本にいた生きものが絶滅に追い込まれたりしています。また、地球温暖化による生物多様性への影響も懸念されています。

3つのレベルの多様性

生態系の多様性

田園地域・里地里山、森林、藻場・干潟等、様々な自然環境に応じた生態系があります。

種の多様性

メダカやトンボなど、動物や植物、土壌中の微生物に至るまで様々な生きものがいます。

遺伝子の多様性

同じ種でも異なる遺伝子を持つことにより、形や模様、病気への耐性など個性があります。

生物多様性の恵み

生きものがうみだす大気と水

酸素は、植物などが二酸化炭素を使って光合成をすることで、生み出されています。森林は、水をたもち、循環させいのちを育んでいます。

暮らしの基礎

農業や水産業で生産される米や野菜、魚など私たちの暮らしは、生物の恵みによって成り立っています。また、私たちの生活と係わり深い木材や紙の原料など、木材を生む森林も大切な役割を担っています。

一方、植物などの持つ遺伝情報は、医薬品に利用されたり、農産物の品種を改良し効果的、効率的な生産を支えるなど、生きものの機能や形状が利用されています。

生きものと文化の多様性

私たちは生態系から様々な食材を得ており、地域によってそれぞれ特有な食文化を育んできました。また、自然と文化が一体となった地域性豊かな「風土」を形成してきました。

自然に守られる私たちの暮らし

豊かな森林や河川は、山地災害の防止や土壌の流出防止の機能を持ち、安全な飲み水の確保につながります。

また、農薬や化学肥料を使いすぎないことは食べものの安全性を高めるばかりではなく、生態系の健全性を高めることを通じて、土壌微生物の活動を活発にし、天敵による害虫防除の機能を発揮させることにつながります。

このように、健全で豊かな生物多様性は「将来にわたる暮らしの安全性を保証する」といえます。

生物多様性の危機

生物多様性は、地球温暖化も含め4つの危機にさらされており、過去にも自然現象等の影響により、絶滅時代を迎えてきた地球ですが現在は第6の大量絶滅時代と呼ばれ、人間活動による影響が主な要因といわれています。

第1の危機

開発や乱獲など、人間活動が引き起こす負の要因による影響

第2の危機

里地里山などにおける人の手入れ不足等人間活動の縮小による影響

第3の危機

外来種や化学物質など、人間により持ち込まれたものによる影響

地球温暖化による危機

生物多様性は気候変動に対して脆弱であり、気温上昇により生物の絶滅リスクが高まります。

お問合せ先

生産部生産技術環境課

ダイヤルイン:052-746-1313

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