
水田から望む弥彦山(左)と角田山(右)
本地区は、新潟平野の中央部に位置し、東南方は中ノ口川、大河津分水及び信濃川、北西方は新潟砂丘、弥彦・角田の小山脈で囲まれています。
全域が日本海側気候に属し、豪雪地帯に指定されています。
西蒲原地域は、新潟平野の南西部に位置し、比較的温和な気候ではあるものの、日本海型気候の特性が顕著に現れる冬季には、北西からの季節風により気温が低く、雪の降る日が多くなります。
年平均気温は約13℃、年降水量は約1,800mm、平成9~14年の新潟市における最大積雪深は55cmであり、積雪は比較的少ないといえます。
観測所名 | 巻地域気象観測所 | かんがい期 | 非かんがい期 | 計または平均 | ||||
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観測期間 |
昭和49年~平成15年 | 4月~9月 | 10月~3月 | - | ||||
平均気温(℃) |
- | 19.6 | 6.2 | 12.9 | ||||
降水量 |
- | 793 | 959 | 1,752 |
本地区の内部地形を見ると、南部の大河津分水路および西川の始点では、その標高が約10mと比較的高く、南部から地域中心部の鎧潟までは01月02日,000~01月05日,000と低平地の割には比較的勾配があります。しかし、それ以北は新川に沿って01月06日,000~01月10日,000の緩勾配、標高1m内外で、旧潟の部分を中心としてゼロメートル以下の部分も多くなっています。この結果、地域内の約3分の1が、標高1.0m~-1.5mという低平地です。
第三紀層上に生成された、信濃川の第四紀新層の沖積層よりなっており、地域西方の山地は主として第三紀層よりなり輝石安岩が多く存在します。
表土は埴壌土が地域の大部分を占めていますが、新潟市西蒲区、燕市には埴土も多く見られます。砂壌土は新潟市西区の一部、南区および新潟市中央区、西蒲区の西川左岸地域に存在しています。新潟市中央区、西蒲区の広通江左岸・西蒲区、西蒲原郡弥彦村北部、燕市分水町南部に壌土があり、新潟市南区の中ノ口沿岸には砂土が存在します。
表土の深さは0.10m~0.60mですが所により1.00mに達するものもみられ、土質はきわめて肥沃です。心土はおおむね泥炭層で、鎧潟・新川を中心として、天然ガスが発生し、全般に軟弱地盤です。
本地域は、新潟平野の中央部に展開する穀倉地帯を中心とした広大な田園風景が広がり、西に地域の中でひときわその雄志を誇る佐潟弥彦米山国定公園(弥彦山や角田山を含む山地)や東に越後連峰を望み、ほ場に点在する「はさ木」は農村の原風景として親しまれるなど良好な農村景観を呈している。また、地域を流れる西川、新川は農業用用排水路として利用されており、微高地に形成された集落を囲む屋敷林とともに新潟平野の大景観を特徴づけている。
【西蒲原地域における主な文化財など】
名称 | 所在地 | 摘要 |
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佐潟(さかた) | 新潟市西区 | ラムサール条約登録湿地 |
佐渡弥彦米山国定公園(さどやひこよねやまこくていこうえん) | 新潟市西区、西蒲区、燕市、西蒲原郡弥彦村 | 国定公園 |
旧笹川家住宅(ささがわけじゅうたく) | 新潟市南区(西蒲原郡味方村) | 国宝・重要文化財(建造物) |
弥彦神社境内末社十柱神社社殿(やひこじんじゃけいだいまっしゃとばしらじんじゃしゃでん) | 西蒲原郡弥彦村 | 国宝・重要文化財(建造物) |
弥彦神社の舞楽(やひこじんじゃのぶがく) | 西蒲原郡弥彦村 | 記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財 |
月潟の類産ナシ(つきがたのるいさんなし) | 新潟市南区(西蒲原郡月潟村) | 国指定天然記念物 |
弥彦・岩室温泉(やひこ・いわむろおんせん) | 新潟市西蒲区、西蒲原郡弥彦村 | 国民保養温泉地 |
夏井のはざ木(なついのはざき) | 新潟市西蒲区 | 美しい日本のむら景観百選(農村景観百景) |
弥彦神社社叢(やひこじんじゃしゃそう) | 西蒲原郡弥彦村 | 森林浴の森百選 |
けんさ焼き | 新潟市西蒲区、南区(西蒲原郡味方村、潟東村) | ふるさとおにぎり百選 |
大河津分水(おおこうづぶんすい) | 燕市 | ヘリテージング100選 日本さくら名所百選 |
更新予定施設及び施設周辺で実施した動植物調査から、新川には、魚類ではギンブナ、ニゴイなどを中心にコイ科が多く、その他には海水ないし汽水に生息するメナダ、底生魚ではヌマチチブ等の生息が確認されています。
この他、植物をはじめ、貝類、甲殻類、両生類、爬虫類など多様な生物が生息しています。
海抜ゼロメートル以下の土地が約2割を占める低平な水田地帯であり、かつては、湖沼や窪地の多い低湿地で降雨の度に河川の氾濫や洪水による被害が繰り返されていた土地でしたが、数次にわたり実施された国営土地改良事業等により多くの排水施設が整備され、新潟県内でも有数な優良農業地帯となっています。
昔は、膝まで浸かり、舟農業でなければ営農ができなかったような湿田も乾田化され、農業機械の導入が可能となり、生産性が向上しました。
西蒲原地域の農地面積の9割以上を水田が占めていますが、えだまめの主要産地にもなっています。
また、ねぎやすいかなどのさまざまな野菜が栽培されており、新潟県の中でも野菜生産がさかんな地域となっています。
お問合せ先
新川流域農業水利事業所
〒953-0041 新潟県新潟市西蒲区巻甲5488
電話:0256-73-6200
FAX:0256-72-1716